「215/55R17をインチアップしたい。」
215/55R17を18インチ、19インチ、20インチにする時はどんなサイズになるの?
車業界で10年働いた経験をもとに215/55R17をインチアップする時の疑問に答えます。
215/55R17のインチアップ

「215/55R17のタイヤをインチアップしたいけれど、どのサイズが最適なのか?」
インチアップは、見た目をスタイリッシュにするだけでなく、走行性能にも影響を与える重要なカスタムです。
単純にホイールを大きくすればいいわけではありません。
✔ 適正なタイヤサイズを選ばないと、車検が通らない
✔ タイヤ外径の違いでスピードメーターに誤差が出る
✔ ロードインデックスが不足すると、タイヤの負荷能力が低下し危険
本記事では、215/55R17のインチアップに適した18インチ・19/20インチのサイズ比較や注意点を詳しく解説します。

215/55R17の基本情報
インチアップを考える前に、現在の純正タイヤサイズ215/55R17の基本情報を押さえておきましょう。
✅ 215/55R17 94Vの意味
215/55R17 94Vとは、以下の情報を表しています。
項目 | 内容 |
---|---|
タイヤ幅 | 215mm |
扁平率 | 55% |
リム径 | 17インチ |
タイヤ外径 | 544mm |
ロードインデックス(LI) | 94 ※参考値 |
速度記号 | V(最高速度240km/h) |
ロードインデックス(LI)はメーカーやタイヤの種類によって若干異なるため、装着時には必ず確認しましょう。
✅ 215/55R17のタイヤ外径の計算方法
インチアップ時には、純正のタイヤ外径(直径)に近づける必要があります。
外径の計算方法は次の式で求められます。
計算式:タイヤ外径=(タイヤ幅×扁平率)×2+リム径×25.4
215/55R17の場合:215mm(タイヤの断面幅)×0.55(偏平率)×2+17(リム径)×25.4(インチ)=668.3mm
タイヤ外径668mmを基準に、インチアップ時のタイヤサイズを選びます。
インチアップの基本

インチアップとは、タイヤのリム径を大きくし、偏平率を下げることで外径を維持しながらホイールを大きくする方法です。
主なメリット
- 車の見た目がスポーティに
- コーナリング性能の向上
- ハンドリングのレスポンスUP
インチアップの一番のメリットは、見た目が変わること。
大きなホイールはインパクト抜群です。
主なデメリット
- 乗り心地の悪化(衝撃がダイレクトに伝わる)
- 燃費悪化の可能性
- タイヤ&ホイールの価格が高い
転がり抵抗が大きくなり、重さがあるホイールは燃費が悪くなることもあります。
インチアップは、メリットデメリットがあることを把握して行うことが大事です。
215/55R17を18インチにする時のサイズ

215/55R17を18インチにする場合、225/45R18がいいです。
18インチのタイヤ外径
215/55R17を18インチにインチアップするときは、タイヤ外径を合わせる必要があります。
- 215/55R17:668mm(純正)
- 225/50R18:682mm
- 225/45R18:659mm
【225/45R18のタイヤ外径の計算例】
225mm(タイヤの断面幅)×0.45(偏平率)×2+18(リム径)×25.4(インチ)=659.7mm
215/55R17とタイヤ外径が近い18インチは225/45R18です。
インチアップ時には、タイヤ外径だけでなく、ロードインデックスも重要です。
18インチのロードインデックス
タイヤのLI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは 215/55R17 94なので、94以上のタイヤにする必要があります。
225/50R18のロードインデックスは95です。
225/45R18のロードインデックスは95です。
XL規格のタイヤもあります。
タイヤによっては、XLもありますので、ロードインデックスをクリアすることができます。
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なり、XL規格タイヤは空気圧によっても変わります。
XL(エクストラロード)規格のタイヤは、空気圧を高めにすれば、負荷能力を上げることができます。
215/55R17を19インチにする時のサイズ

215/55R17を19インチにする場合は、225/45R19が近いです。
19インチのタイヤ外径

215/55R17を19インチにインチアップするときは、タイヤ外径を合わせる必要があります。
- 215/55R17:668mm(純正)
- 225/40R19:662mm
【225/40R19のタイヤ外径の計算例】
225mm(タイヤの断面幅)×0.4(偏平率)×2+19(リム径)×25.4(インチ)=662.6mm
215/55R17を19インチにする場合は、225/45R19が近いですが、少しだけタイヤ外径が小さくなります。
インチアップ時には、タイヤ外径だけでなく、ロードインデックスも重要です。
19インチのロードインデックス
LI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
一般的な225/40R19のロードインデックスは94です。
225/40R19でもメーカーやタイヤによってロードインデックスが異なります。
- VEURO VE304 225/40R19 89W XL
- LE MANS V 225/40R19 93W
タイヤによっては、XLもありますので、空気圧のコントロールでロードインデックスをクリアすることができます。
ブリヂストン POTENZA Adrenalin ポテンザ アドレナリン RE004 225/40R19 93W XL 4本セット
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なり、XL規格タイヤは空気圧によっても変わります。
XL(エクストラロード)規格のタイヤは、空気圧を高めにすれば、負荷能力を上げることができますが空気圧に注意が必要です。
215/55R17を20インチにする時のサイズ

215/55R17を20インチにする場合は235/35R20が近いですが、ロードインデックスに注意が必要です。
<タイヤ外径比較>
- 215/55R17:約668mm
- 225/35R20:約665mm
- 235/35R20:約672mm
- 245/35R20:約679mm
【235/35R20のタイヤ外径の計算例】
235mm(タイヤの断面幅)×0.35(偏平率)×2+20(リム径)×25.4(インチ)=672.5mm
タイヤ外径は、245/35R20が近いですが、タイヤ幅があるのではみ出しにも注意が必要です。
20インチのロードインデックス
LI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズ 215/55R17のロードインデックスは94なので、94以上のタイヤにする必要があります。
225/35R20のロードインデックスは90です。
235/35R20のロードインデックスは92です。
245/35R20のロードインデックスは95です。
ロードインデックスは、メーカー・タイヤによって異なる場合があります。
ロードインデックスを下回る可能性があるので注意してください。
235/35R20 XLを装着する場合は、タイヤの空気圧で純正同等の荷重をキープする必要があります。
※記載の数値はタイヤによって異なりますので、あくまで参考値です。装着はあくまで自己責任でお願いいたします。
インチアップの注意点

インチアップをする時は、いくつかの注意点があります。
ここでは3つの注意点を紹介します。
タイヤの外径

タイヤの外径は、純正とほぼ同じものを選択します。
タイヤの外径が変わってしまうと、スピードメーターの誤差が起こり、車検も通らなくなります。
タイヤ外径を合わせることは大切です。
- 純正の外径(668mm)に極力近いサイズを選ぶ
- 外径が変わるとスピードメーターの誤差が発生
- 車体との干渉のリスクもある
また、タイヤ外径を大きくすると、タイヤが車体へ接触する可能性もあります。
タイヤの断面幅と偏平率を掛け合わせることでサイドウォールの高さを求め、それを2倍してリムの直径(内径)を加えると、タイヤ全体の外径が求められます。(1インチは25.4ミリメートルに相当)
計算式: タイヤの外径 = (タイヤの断面幅 × 偏平率) × 2 + タイヤの内径(リム径)
タイヤの幅

タイヤ幅が広すぎると、車体との接触やはみ出しやすくなり、はみ出すと車検が通りません。
車高を落としていると、干渉の危険もあります。
タイヤ幅・ホイールの組み合わせが大切です。
- タイヤが広すぎるとはみ出しのリスクあり(車検NG)
- 車体やフェンダーとのクリアランスを確認
車によって、ある程度装着できる幅は決まっています。

タイヤのロードインデックス

タイヤの負荷能力は、ロードインデックス(LI)という指数でタイヤに示されています。
タイヤはサイズごとに支えられる重さ(負荷能力)が規格で定められていて、タイヤの負荷能力にも注意が必要。
ロードインデックスを守ることは大切です。
- ロードインデックス(LI)が純正(77)以下にならないこと!
- LIが不足すると、タイヤの負荷能力が落ち、事故のリスクが高まる
- 車検NGになる可能性もあるため要注意
ロードインデックスの値は、純正タイヤと同等以上にしなければいけません。
ロードインデックスは、タイヤによって異なりますので、装着するタイヤのデータを確認してください。。
⇒ ロードインデックス
215/55R17の参考装着車種

215/55R17は、セダン車などに採用されるタイヤサイズです。
例えば、トヨタのクラウンやホンダのオデッセイRB、RC系などが215/55R17を装着しています。
タイヤサイズは、型式・年式・グレードによって異なりますので、注意してください。
まとめ
ここでは、215/55R17のインチアップサイズを紹介しました。
215/55R17のタイヤ外径は668mm
それぞれのサイズでタイヤ外径が近いのは以下のようなサイズです。
タイヤサイズ | タイヤ外径 | |
18インチ | 225/45R18 | 659mm |
19インチ | 225/40R19 XL | 662mm |
20インチ | 235/35R20 XL※ | 672mm |
※ロードインデックスに注意が必要です。
インチアップは、ただサイズを大きくすればいいというわけではなく、決まりがあります。
車検の規定があり、車高を落としている場合は干渉の注意もあるため、慎重に行ってください。
タイヤ・ホイール購入はネット通販が安いです!おすすめの購入先はこちら
Yahoo!ショッピング↓
記載のデータは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
※記載のタイヤ外径は計算上の数値です。
【参考文献】
日本自動車タイヤ協会 JTMA: https://www.jatma.or.jp/safety_technology/tyre_standards.html
JAF: https://jaf.or.jp/
ダンロップタイヤ:https://tyre.dunlop.co.jp/