2023年12月に発売されたスイフト5代目(ZCDDS/ZCEDS/ZDDDS/ZDEDS系)は、洗練されたデザインと軽快な走りが魅力のコンパクトカーです。
「もっとスポーティな外観にしたい」「ハンドリング性能を向上させたい」という方に人気なのが17インチへのインチアップ。
この記事では、純正サイズの確認から17インチ装着時のメリット・デメリット、適合サイズ、グレード別の特徴、燃費や乗り心地の変化、さらには購入時の注意点まで徹底解説します。
スイフト5代目の純正サイズ

現行スイフトの純正ホイール・タイヤサイズをグレード別に整理しておきましょう。
17インチ化を検討する前に、まずは愛車の純正サイズを正確に把握することが重要です。
グレード別純正サイズ

15インチ装着グレード
- XG(5BA-ZCDDS):175/65R15 84S + 15×5J +40
16インチ装着グレード
- HYBRID MX(5AA-ZCEDS):185/55R16 83V + 16×6J +45
- HYBRID MZ(5AA-ZCEDS):185/55R16 83V + 16×6J +45
重要ポイント
- スイフト5代目には17インチ純正設定はありません
- 17インチは完全にインチアップによるカスタムとなります
- 全グレード共通:PCD100 4穴、ナットサイズM12×P1.25
ホイールナットは、「【スズキ車のホイールナットの選び方】」を参考にしてください。
16インチへのインチアップはこちらの記事を参考にしてください

グレード別の適合性とおすすめ度

HYBRID MZ・HYBRID MX(推奨度:★★★★★)
足回りがしっかりしており、16インチ純正装着のため17インチでも安定感を確保しやすい。
スポーティな外観とも相性が良く、走行性能の向上を体感しやすい。
XG(推奨度:★★★☆☆)
15インチ純正のため、17インチにすると外観の変化は大きいが、サスペンションがやや柔らかめのため乗り心地の硬さが強調されやすい。
16インチへのインチアップを推奨。見た目重視の方向け。
17インチインチアップのメリット・デメリット
インチアップは見た目のカッコよさだけでなく、走行性能にも大きな影響を与えます。
新型スイフトで17インチ化を検討する前に、メリットとデメリットをしっかり理解しておきましょう。
メリット

17インチ化による恩恵は、見た目だけでなく実際の走行性能向上も期待できます。
- 見た目の大幅向上:一気にスポーティで迫力のある外観に
- ハンドリング性能向上:高速域やコーナリング時の安定感アップ
- ブレーキ性能向上:大径ホイールによる放熱効果
- デザイン選択肢の拡大:17インチは豊富なデザインから選択可能
特に新型スイフトの場合、もともとスポーティなデザインなので17インチとの相性は抜群です。

デメリット

一方で、快適性や経済性には影響が出る可能性があります。
- 乗り心地の硬化:路面の凹凸を拾いやすくなる
- ロードノイズ増加:扁平タイヤによる騒音レベル上昇
- 燃費への影響:重量増とタイヤ幅拡大による若干の悪化
- コスト上昇:タイヤ価格が15・16インチより高額
これらのデメリットは避けられませんが、適切なタイヤ選びと運転方法で影響を最小限に抑えることが可能です。

17インチ装着時の推奨タイヤサイズ

インチアップではタイヤ外径の誤差を最小限に抑えることが重要です。
タイヤサイズ | 外径(mm) | 純正比 | コメント |
---|---|---|---|
175/65R15(純正15インチ) | 約608mm | ±0% | 基準サイズ |
185/55R16(純正16インチ) | 約609mm | +0.2% | 基準サイズ |
205/45R17 | 約616mm | +1.3% | やや大径化 |
195/45R17 | 約600mm | -1.3% | 最推奨サイズ |
215/40R17 | 約603mm | -0.8% | ワイド重視 |
最推奨は195/45R17
外径差が最も少なく、車検対応しやすく、タイヤの選択肢も豊富です。
タイヤ外径は以下の計算式で可能です。

ホイールサイズとオフセット

17インチでよく選ばれるホイールサイズの目安
安全装着サイズ
- 17×6.5J +50:純正近似で安定装着可能
- 17×6.5J +45~+48:ツライチ寄り、はみ出しリスク
注意が必要なサイズ
- 17×7J +48:フェンダーとの干渉、はみ出しの可能性あり(要現車確認)
- 17×7.5J以上:幅広すぎて装着困難

燃費への影響

17インチ化による燃費への影響は避けられませんが、実際の数値と対策方法を知っておけば不安を解消できます。
想定される変化
- 約5-10%の燃費悪化が一般的
- 幅広タイヤによる転がり抵抗増加
- ホイール重量増による加速性能への影響
実用面での対策
- エコドライブの心がけで影響を最小限に
- 運転の仕方や路面条件の方が燃費に与える影響は大きい
- 「見た目・走行性能」と「燃費」のバランスを考慮して選択
実際には、インチアップによる燃費への影響よりも、急加速や高速走行の方が燃費に与える影響は大きいのが現実です。

乗り心地・ハンドリングの変化

17インチ化による走行フィールの変化は、シーンによって異なります。
普段よく走る道路状況を考慮して判断しましょう。
走行シーン別の変化
それぞれの走行環境でどのような変化があるかを具体的に解説します。
市街地走行
- ハンドルの応答性がややクイックに
- 段差での突き上げ感が増加
- 低速域でのロードノイズ増加
高速道路
- 直進安定性が大幅向上
- レーンチェンジ時の安定感アップ
- 風の影響を受けにくくなる
ワインディング
- コーナリング性能の向上
- ロール量の減少
- よりスポーティな走りを実現
新型スイフトの場合、もともと走行性能が高いため、17インチ化による恩恵を特に実感しやすいでしょう。
おすすめタイヤ銘柄(195/45R17)

タイヤ選びは17インチ化の成功を左右する重要な要素です。
新型スイフトの特性と、あなたの使用目的に合わせて最適な銘柄を選びましょう。
スポーツ性重視
ワインディングや峠道を楽しみたい方、よりアグレッシブな走りを求める方におすすめです。
- ブリヂストン POTENZA Adrenalin RE004:カジュアルスポーツタイヤの定番
- ヨコハマ ADVAN FLEVA V701:スポーツ走行対応、バランス重視
- ダンロップ DIREZZA ZIII:ハイグリップスポーツタイヤ、サーキット対応
新型スイフトの軽快なハンドリングを最大限に活かしたい方に最適です。
ただし、ロードノイズや摩耗の早さは覚悟が必要です。
ブリヂストン POTENZA Adrenalin ポテンザ アドレナリン RE004 195/45R17 81W 4本セット
静粛性重視
日常使いメインで、快適な乗り心地を重視する方におすすめです。
- ブリヂストン REGNO GR-XIII:最高クラスの静粛性とプレミアム感
- ダンロップ LE MANS V+:快適性重視のコンフォートタイヤ
- トーヨー PROXES Comfort:静粛性と乗り心地のバランス
17インチ化による乗り心地の硬化を少しでも和らげたい方や、家族での使用が多い方に適しています。

コストパフォーマンス重視
初めてのインチアップで費用を抑えたい方、セカンドカーでの使用におすすめです。
- ナンカン NS-25:台湾製で価格と性能のバランス良好
- クムホ ECSTA HS52:韓国製でコストパフォーマンス重視
- ナンカン NS-2R:台湾製スポーツタイヤ
品質と価格のバランスが良く、17インチの見た目を手軽に楽しめます。
国産品と比べて性能差は縮まっており、十分実用的です。
車検・保安基準での注意点

17インチ化を成功させるには、車検に通る適合品を選ぶことが絶対条件です。
法的な基準を理解して、安心してカスタムを楽しみましょう。
必須確認項目
車検で確実にチェックされる重要なポイントです。
- 外径誤差:純正比±3%以内
- はみ出し:フェンダーからタイヤが出ないこと
- ロードインデックス:純正同等以上(84以上推奨)
- 干渉確認:フェンダーインナー、サスペンション部品との干渉なし
新型スイフトの場合、推奨サイズなら基本的に問題ありませんが、念のため確認は必須です。

その他確認事項
見落としがちだが重要な細かい部分も要チェックです。
- ナット座面:純正はテーパー座面、社外ホイールの座面形状確認
- ハブ径:スズキ車は54φが一般的、ハブリング使用推奨
特にナット座面の違いは装着後のトラブルの原因になりやすいので、購入前の確認が重要です。

購入手順と費用目安

計画的な購入で失敗を避け、コストも抑えることができます。
購入ステップ
スムーズな17インチ化のための手順を解説します。
- ホイールセット選定:デザイン、ブランド、予算で絞り込み
- 適合確認:PCD、オフセット、ロードインデックスの確認
- 付属品確認:ナット、ハブリング、エアバルブの有無
- 取付予約:タイヤショップ、ディーラー、カー用品店で工賃確認
事前の適合確認を怠ると、購入後に装着できないトラブルが発生する可能性があります。
ホイールデザイン・カラーの選び方

オーラニスモに似合うホイールデザインは以下の通りです。
カラーはシルバー・ブラック・ブラックポリッシュが定番。ボディカラーに合わせて選ぶとさらに統一感が出ます。

2025年現在の費用目安
最新の市場価格を反映した現実的な予算の参考にしてください。
国産ブランドセット(ホイール+タイヤ4本)
- プレミアムクラス:20~35万円
- スタンダードクラス:15~25万円
海外ブランド・コスパ重視セット
- 台湾・韓国製中心:12~20万円
- 中国製格安品:8~15万円
品質と価格のバランスを考慮すると、台湾・韓国製が狙い目です。
取付工賃
忘れがちな工賃も事前に確認しておきましょう。
- 組み換え工賃:8,000~15,000円(4本)
- バランス調整:2,000~4,000円(4本)
- 廃タイヤ処分:1,000~2,000円(4本)
地域や店舗により価格差があるので、複数店舗で見積もりを取ることをおすすめします。
総額目安:15~30万円(品質・ブランドにより大きく変動)
初めての17インチ化なら20万円程度の予算で十分満足できるセットが購入可能です。
オンライン購入:楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング で「車種適合」を明記したものを選ぶのがいいです。

まとめ

スイフト5代目(ZCDDS/ZCEDS/ZDDDS/ZDEDS系)を17インチにインチアップするなら、195/45R17が最も安心で実用的な選択です。
- スポーツ志向重視:17インチで走りと見た目を向上
- 快適性重視:純正16インチまたは15インチを維持
- バランス重視:16インチで適度なカスタム
燃費や乗り心地への影響は避けられませんが、大きなデメリットではありません。
購入時には、適合確認を行い、装着できるホイールセットを購入してください。
愛車をより魅力的にカスタマイズして、ドライビングライフを充実させましょう。
乗り心地、快適性を重視する方は、16インチの装着がおすすめです。

スイフトは、年式、型式で種類が分かれています。
他の型式のサイズは以下のリンク先で確認してください。
- 初代スイフト(HT51S型 2000年-2006年)
- 2代目スイフト(ZC11S/ZD11S/ZC21S/ZD21S/ZC71S型 2004年-2010年)
- 3代目スイフト(ZC72S/ZD72S型 2010年-2016年)
- 4代目スイフト(ZC13S/ZC43S/ZC53S/ZD53S/ZC83S/ZD83S型 2016年-)
- 5代目スイフト(ZCDDS/ZCEDS/ZDDDS/ZDEDS型 2023年12月-)
※スイフトとは別にスイフトスポーツもあります。
お持ちの車両が他の世代の場合は、型式を確認してから適合するインチアップ情報をお調べください。
型式は車検証で確認できます。