アルトHA25Sは軽自動車の中でも人気のあるモデルですが、純正のタイヤ・ホイールでは物足りないと感じる方も多いのではないでしょうか。
見た目のカスタムや走行性能アップを目指してインチアップを検討する際には、適切なタイヤ選びが欠かせません。
タイヤショップで10年働いた経験をもとに、アルトHA25Sのインチアップサイズを紹介します。
インチアップのメリット・デメリット、注意点を押さえて、安心・安全に愛車のドレスアップを楽しみましょう。
アルトHA25Sのインチアップの基本
アルトHA25Sは、スズキの軽自動車「アルト」の7代目にあたるモデルです。
7代目アルト HA25S/25V/35S型(2009年-2014年)
軽量ボディと省燃費性能に定評があり、街乗りやちょっとしたお出かけに便利な車。
軽自動車ながら見た目をかっこよくカスタムしたいというユーザーも多く、ホイールやタイヤを交換してインチアップすることで、手軽にドレスアップを楽しめる点が魅力です。
- 街乗り中心なら、14インチ程度への控えめなインチアップで見た目のバランスを取りながら、乗り心地もあまり損なわずにカスタムできます。
- スポーティな外観重視の場合は、15インチを選択するとタイヤの扁平率が下がり、足元がシャープに見えます。
ただし、段差などでの突き上げ感が増すため、乗り心地の変化には留意が必要です。
ホイールセットを購入するときは、適合を確認する必要があります。
他の型のアルトは、以下の記事を参考にしてください。
インチアップのメリット

メリット
- 見た目の向上
ホイール径を大きくすることで、足元が引き締まりスポーティな印象になります。
車全体のデザイン性が高まるため、おしゃれを重視する方に人気です。 - ハンドリングの向上
扁平率の低いタイヤを装着するため、ハンドル操作がダイレクトに伝わりやすくなります。
コーナリング性能の向上が期待できるケースもあります。

インチアップのデメリット

- 乗り心地の悪化
扁平率が低いタイヤはタイヤのクッション性が下がるため、路面からの突き上げがダイレクトに伝わりやすくなります。段差や荒れた路面では不快な振動を感じる可能性があります。 - 燃費の悪化
純正比で重量が増すケースやタイヤの転がり抵抗が増えるケースもあり、燃費に影響が出る場合があります。 - コスト増
扁平率の低いタイヤは一般的に価格が高めです。ホイールも新たに購入する場合は、予算を十分に考慮する必要があります。

インチアップに必要な基礎知識

アルトHA25S純正サイズを把握します。
純正サイズを元にインチアップします。
- タイヤサイズ:145/80R13
- ホイールサイズ:13×4J
- ホール数:4H
- PCD:100
- インセット:45
ホイールを選ぶときは、以下の項目に注意が必要です。
- PCDとホイールのボルト穴数
アルトHA25SのPCDは「100mm」、ボルト穴数は「4穴」です。
購入時は適合するホイールのPCDと穴数を必ず確認しましょう。 - インセット(オフセット)の確認
ホイールのインセット値を確認することが大切です。
オフセットによってはボディやサスペンションとの干渉が起こる可能性があります。 - 外径の変化をできるだけ抑える
大幅に外径が変わると、メーター誤差や車検の可否にも影響が出ます。
純正タイヤの外径に近いサイズを選択するのが基本です。
アルトHA25Sに適したタイヤサイズ

アルトHA25Sは、軽自動車としての軽快な走りや省燃費性能を重視して設計されています。
インチアップをする際には、見た目と性能の両立を考慮したサイズ選びが重要。
純正サイズから大きく外れたサイズを選ぶと、乗り心地の悪化やメーター誤差、車検非対応などのリスクが高まります。
以下に紹介するサイズは、外径の変化が少なく、比較的スムーズにカスタムを行えるための参考例です。
標準タイヤサイズとタイヤ外径

アルトHA25Sの純正サイズとしてよく採用されているのは145/80R13や155/65R14(グレードや特別仕様車によって異なる場合があります)。
- 145/80R13の外径目安:562mm
- 155/65R14の外径目安:557mm
▶︎ 145/80R13のタイヤ外径の計算例
145mm(タイヤの断面幅)×0.8(偏平率)×2+13(リム径)×25.4(インチ)=562mm
インチアップでは、この外径に近いサイズを選び、メーター誤差を最小限に抑えることが大切です。

14インチのインチアップサイズ例

代表的なサイズ例(外径付近の目安)
- 155/65R14 :557mm
- 145/80R13:562mm(純正)
▶︎ 155/65R14のタイヤ外径の計算例
155mm(タイヤの断面幅)×0.65(偏平率)×2+14(リム径)×25.4(インチ)=557.1mm
14インチでも見た目が多少変わり、タイヤの選択肢が増えます。
外径の違いによってスピードメーターの誤差やボディ干渉の可能性が生まれるため、事前のサイズ確認は必須です。
14インチのホイールセット
アルトHA25Sの14インチサイズは、軽自動車の定番サイズでバリエーションが豊富。
さまざまなデザインのホイールセットがあります。
【適合車種:スズキ アルト(HA25系)2009-】 ヨコハマ Bluearth 4S AW21 155/65R14 75 オールシーズンタイヤ…
15インチのインチアップサイズ例

15インチでは、よりスポーティな見た目になりますが、タイヤは扁平率が低くなりがちなので注意しましょう。
- 165/55R15:562mm
- 145/80R13:562mm(純正)
165/55R15は純正と同等です。
車検に通るかどうか、フェンダー干渉がないかはしっかりチェックしておくことが大切です。
15インチのホイールセット
ネット通販ではホイールセットを販売しています。
定番デザインのスポーク系やメッシュホイールとの相性がいいです。
インチアップ時の注意点

インチアップは車の見た目やハンドリング性能を大きく変えるカスタムである一方、車検適合や安全性への配慮が欠かせません。
以下のポイントを押さえて、快適かつ安心してカスタムを楽しみましょう。
車検に通るためのポイント

車検には基準があり、以下のようなことに特に注意が必要です。
- 外径は±3%程度まで
車検ではスピードメーターの誤差が問題となる場合があります。純正外径比で±3%程度に収まるサイズを選択しましょう。 - フェンダーからはみ出さない
ホイールとタイヤが車体からはみ出ると車検に通りません。オフセットの選択やタイヤ幅に注意してください。 - タイヤのロードインデックス・速度記号
車両の重量や用途に適合するロードインデックスと速度記号を備えたタイヤを選びましょう。
タイヤとホイールの選び方

- ホイールの強度と信頼性
安価で強度不足の可能性があるホイールは避けましょう。
インチアップ時は特にホイールへの負荷が大きくなるため、信頼できるブランドや品質基準を満たすものがおすすめです。 - タイヤのグレード選択
扁平率が低いタイヤは高価になりがちですが、グリップ性能や静粛性なども考慮し、総合的に判断することが重要です。 - バランスの良い組み合わせ
サイズが適合していても、極端に幅が広いタイヤやオフセットが合わないホイールはトラブルの原因となります。
事前に専門店でシミュレーションしてもらうなど、慎重に選びましょう。

ポイント:インチアップを成功させるためには、車検適合を考慮したタイヤサイズ選びやホイールのオフセット設定が欠かせません。安全第一でバランスを重視したカスタムを心掛けましょう。


アルトHA25Sのインチアップに関するよくある質問


16インチホイールは装着可能か?
アルトHA25Sに、16インチの装着自体が不可能というわけではありませんが、16インチまで上げるとタイヤ扁平率が極端に下がり、乗り心地の悪化やフェンダー干渉のリスクが高まります。
また、車検適合サイズを探すのが難しくなるため、16インチ以上を装着する場合は事前調査が必要です。
ネット通販では16インチのホイールセットも販売しています。


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インチアップでの乗り心地の変化


インチアップをすると扁平率が下がるため、路面の凹凸がダイレクトに伝わり、乗り心地が硬く感じられるようになります。
街乗りが多い方やゆったりとした乗り心地を重視する方は、極端なインチアップを避け、14~15インチ程度にとどめるのが良いでしょう。


まとめ


アルトHA25Sのインチアップは、見た目のドレスアップやハンドリング性能の向上といったメリットが期待できます。
乗り心地やコスト面、車検適合性など、さまざまな要素を考慮する必要があります。
特にタイヤとホイールの組み合わせは慎重に選び、外径やオフセット、ロードインデックスなどの基準を守ることが大切。
インチアップを成功させるポイントは、「安全と快適さのバランスを考慮しつつ、適切なサイズ選択をすること」です。
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この記事でご紹介したサイズ例や注意点を参考に、ぜひ愛車のアルトHA25Sをかっこよく、そして安全にカスタマイズしてみてください。