「ワゴンRを究極にカッコよくしたい」
「街で誰も真似できないスタイルを作りたい」
そんな本気のカスタム派のあなたに、17インチという選択肢があります。
17インチは、軽自動車のインチアップにおいて最上級のサイズ。
14インチから一気に3インチアップすることで、足元の印象が劇的に変わり、まるで別の車のような存在感を放ちます。
しかし、軽自動車の17インチは、本格的なカスタム領域です。
「ノーマル車高で装着できる?」 「どのサイズなら安全?」 「車検は?」 「165/40R17と165/35R17、どっち?」
17インチは、間違った知識で装着すると、違法改造や事故のリスクがあります。
この記事では、タイヤ業界で約10年の経験を持つ筆者が、ワゴンR(MH55S)の17インチインチアップについて、装着可能なサイズ、カスタムの注意点、リスクとメリットまでを解説します。
ワゴンR(MH55S)の概要

ワゴンRはスズキの人気軽自動車で、1993年の初代モデル以来、多くの人に親しまれてきました。
現在は6代目モデルが販売されています。
- 初代 CT21S/51S / CV21S/51S型(1993年-1998年)
- 2代目 MC21S/11S/22S/12S型(1998年-2003年)
- 3代目 MH21S/22S型(2003年-2008年)
- 4代目 MH23S型(2008年-2012年)
- 5代目 MH34S/44S型(2012年-2017年)
- 6代目 MH35S/55S/85S/95S型(2017年-)
こちらの記事では、「6代目ワゴンR(2017年~)」のうち、特に「MH35S/55S」型について紹介します。
グレードは、HYBRID FZとHYBRID FXがあり、それぞれに特徴的な装備が備わっています。
ワゴンRの純正サイズ

14インチのサイズ
- 型式:DBA-MH55S
- 年式:2017年2月~
- タイヤサイズ:155/65R14
- ホイールサイズ:14×4.5J
- ホール数:4穴
- PCD:100
- インセット:40
このサイズが、17インチインチアップの基準となります。
ワゴンRのナットサイズ

ワゴンRのホイールナットサイズを紹介します。
- M12×1.25
- 19HEX(19ミリ)
【ナットサイズの詳細】
M12:ネジの直径(ボルト径)
P1.25:ネジの山と山の間の距離(ピッチ)
21HEX:頭の六角の2面幅
ホイールナットは、1台分で16個です。
ホイールナットは、「【スズキ車のホイールナットの選び方】購入ガイドと取り付け方法」を参考にしてください。
17インチインチアップの魅力とリスク

なぜ17インチにするのか
14インチから17インチへの3インチアップは、ワゴンRの印象を完全に変えます。
究極の存在感
- 軽自動車とは思えない迫力
- ホイールアーチを完全に埋める
- 圧倒的なドレスアップ効果
- 街で確実に注目される
本格カスタムの証
- 17インチ装着は上級者の証
- イベント出展レベルのカスタム
- SNSでバズる可能性大
- 所有する喜びが最大に
走行性能の向上
- コーナリング性能が大幅向上
- ハンドリングレスポンスが鋭くなる
- ブレーキング性能の向上
- ただし乗り心地は犠牲に
17インチの圧倒的なメリット

見た目の革命的な変化
- 3インチアップは視覚的に別物
- ローダウン効果も相まって迫力大
- ホイールデザインが映える
- ワゴンRとは思えない雰囲気
カスタムとしての価値
- 他のワゴンRとの完全な差別化
- イベントでの注目度抜群
- カスタムコンテストでも映える
- 写真映え最高
走りの質感向上
- タイヤの接地感が向上
- ステアリングフィールが鋭利に
- カーブでの安定性
- スポーティな走り

17インチの重大なデメリット

正直に言えば、17インチには多くのデメリットがあります。
装着の難易度が極めて高い
- ノーマル車高では装着が困難
- はみ出しリスクが極めて高い
- ローダウンがほぼ必須
- 専門知識が必要
乗り心地の大幅な悪化
- 偏平率40%または35%の極薄タイヤ
- 路面の凹凸を非常に拾いやすい
- 段差での衝撃が極めて大きい
- 日常使いには厳しい
コストが高額
- タイヤ価格:1本8,000円~12,000円
- ホイール価格:1本15,000円~30,000円
- ローダウンパーツ:30,000円~80,000円
- トータル:10万円~20万円以上
燃費の大幅悪化
- 重量が大幅に増える
- 転がり抵抗が増大
- 5~10%以上の燃費悪化
車検対応の難しさ
- はみ出しは即アウト
- タイヤ外径の差
- 最低地上高の確保
- ローダウンしすぎると不合格
日常使用の制約
- 段差への注意が常に必要
- 駐車場の車止めに要注意
- 乗り心地が家族に不評な可能性
- タイヤの摩耗が早い

ワゴンRの17インチのサイズ

ワゴンRの17インチの参考サイズを紹介します。
17インチには2つの選択肢があります。
・165/40R17
・165/35R17
17インチのタイヤ外径

インチアップ時にはタイヤ外径が重要です。
- 165/40R17:563mm
- 165/35R17:547mm
- 155/65R14:557mm(純正サイズ)
ワゴンRの17インチのタイヤの選択肢は2パターンあります。
外径は165/35R17が小さくなるので、低車高にしていく方は165/35R17がいいです。
※17インチは全体的に硬い乗り心地になりますが、165/35R17の方がより硬めになります。
一般的に装着が多いのは、165/40R17です。
タイヤ外径については以下の記事を参考にしてください。

タイヤメーカーと実際の選択肢
まず正直に言うと、165/40R17や165/35R17のタイヤは選択肢が非常に限られています。
このサイズは軽自動車の極端なインチアップ用で、需要が少ないため、大手タイヤメーカーも積極的にラインナップしていません。
165/40R17、165/35R17で実際に選択肢があるのは、主にアジアンタイヤです。
NANKANG(ナンカン)
- 台湾のタイヤメーカー
- NS-2、NS-20などのモデル
- 165/40R17、165/35R17の設定あり
- 価格:1本5,000円~7,000円程度
- コストパフォーマンス重視
HANKOOK(ハンコック)
- 韓国のタイヤメーカー
- VENTUS V12 evo2などのモデル
- サイズ展開が比較的豊富
- 価格:1本6,000円~9,000円程度
国産タイヤ(選択肢は少ないが一部あり)
国産タイヤメーカーは、165/40R17や165/35R17をあまりラインナップしていませんが、一部で設定があります。
ヨコハマタイヤ DNA S.drive(ES03)
- 軽自動車のインチアップ用として設定あり
- 165/40R17の設定
- スポーツタイヤ寄りの性能
- 価格:1本7,000円~10,000円程度
荷重指数の確認
165/40R17、165/35R17のタイヤは、荷重指数が低い場合があります。
ホイールサイズの選び方
推奨ホイールサイズ
17×5.5J インセット+45
これがワゴンRの17インチで唯一推奨できるサイズです。
推奨理由
- はみ出しリスクが比較的低い
- ノーマル車高でもギリギリ装着可能(個体差あり)
- 車検対応の可能性が高い
- 最も無難な選択
サイズの意味
- 17:リム径(インチ)
- 5.5J:リム幅(インチ)
- +45:インセット(オフセット)
※あくまで参考サイズです、
ホイールのデザインによりはみ出しに注意が必要です(フロントはクリアランスが少なくはみ出ししやすいです)
ホイールナットもはみ出しやすいので注意が必要です。
ホイールセット購入方法

ホイールを交換すると、クルマの見た目や走行性能を向上させることができます。
ワゴンRにホイールを購入する時は、以下のような流れになります。
- タイヤサイズを決める(純正サイズを参考)
- ホイールサイズを決める(純正サイズを参考)
- タイヤの銘柄、ホイールを選択
- ホイールセットの適合を確認
- ナットを選択
- タイヤの交換・取り付け
ホイールを購入する時は、新しいタイヤサイズに合わせたホイールの選定が必要です。

ワゴンRの17インチセット価格
ネット通販でワゴンRのホイールセットの購入が可能です。
楽天価格
⇒ ワゴンR MH55S 17インチ ホイールセット
ヤフーショッピング価格
⇒ ワゴンR MH55S 17インチ ホイールセット
ワゴンRに似合うホイールデザインとカラー

ホイールデザインは種類が多くて、どのタイプのデザインにするか迷ってしまうかもしれません。
ホイールのデザインは、以下のような種類があります。
もし、ホイール選びに迷ったなら、純正のホイールデザインを参考にするといいです。
ワゴンRのホイールは、スポークデザインのホイールが装着されているので、同じようなデザインは相性が良く、無難にマッチします。
ワゴンRは、ブラックポリッシュカラーの相性もよさそうです。
さらに詳しいホイールデザインの選び方はこちらの記事
⇒ 車のアルミホイールデザインの選び方と種類
ホイールのカラー

インチアップ時のホイールを選ぶ際には、ホイールデザインと合わせて、カラーも重要です。
無難に合わせやすいのは、シルバーのホイールで、純正ホイールの多くはシルバーを使用しています。
シルバー系の中でも、表面が磨かれているポリッシュタイプは高級感が出るのでオススメです。

最近ではブラックとポリッシュを組み合わせた、ブラックポリッシュも人気です。
純正ホイールでもブラックポリッシュが増えています。
【ホイールカラーの記事】
⇒ ブラック
⇒ ゴールド
⇒ ホワイト
⇒ メッキ
車のボディカラーとの相性

ホイールはデザイン以外に、車のボディカラーとの相性があります。
車のボディカラーの定番は、「ホワイト」、「ブラック」、「シルバー」
車の色に合わせてホイールのカラーを選ぶのがいいです。
一般的に純正は、シルバーのホイールが多く、シルバー系はどんなボディカラーでも合わせやすいです。
カラーホイールは、上手く合わせると見た目が大きく変わります。
車のボディとホイールカラーの相性は、こちらの記事を参考にしてください。
⇒ 黒い車に合うホイール
⇒ 白い車に合うホイール
⇒ シルバーの車に合うホイール
⇒ 青いボディの車に合うホイール
⇒ 黄色のボディの車に合うホイール

よくある質問(FAQ)

Q1. ワゴンRに17インチは現実的ですか?
A. 正直に言うと、かなり厳しいです。
17インチは軽自動車にとって極めて大きなサイズで、ノーマル車高では装着が非常に困難です。ローダウン、キャンバー調整が必要で、それでもはみ出しリスクが高いです。
日常使いを考えると、15インチや16インチの方が現実的です。
17インチは「見た目最優先」「イベント出展用」と割り切れる人向けです。
Q2. ノーマル車高で17インチは装着できますか?
A. 理論上は可能ですが、極めてリスクが高いです。
17×5.5J +45、165/40R17という組み合わせで、個体差により装着できる場合もありますが、はみ出しや干渉のリスクが非常に高いです。フロントがクリアランス不足になりやすく、ハンドルを切った時に干渉する可能性があります。
安全に装着するなら、カスタムは必須と考えてください。
Q3. 17×6Jのホイールは装着できますか?
A. ノーマル車高では100%不可能です。6Jは5.5Jより約12.7mm幅が広く、確実にはみ出します。
装着するには、ローダウン-40mm以上、キャンバー調整、フェンダー加工が必須です。車検も通りません。
一般的な使用では、絶対に5.5Jを選んでください。6Jは完全な競技車両やショーカー専用です。
Q4. 燃費はどのくらい悪化しますか?
A. 14インチ純正と比較すると、10~15%程度の大幅な燃費悪化が予想されます。
タイヤとホイールの重量が大幅に増え、転がり抵抗も増大、空気抵抗も増えるためです。
WLTCモード25km/Lだったのが21~22km/L程度になる可能性があります。
燃費を重視する方には、17インチは全く向きません。
Q5. 乗り心地はどうなりますか?
A. 偏平率65%から40%になるため、乗り心地は劇的に悪化します。
路面の凹凸を非常に拾いやすく、段差での衝撃は極めて大きくなります。
高速走行時のロードノイズも増大します。家族や同乗者からクレームが来る可能性が高いです。
快適性を求める方には絶対におすすめできません。
Q6. 車検は通りますか?
A. 適切なサイズ(17×5.5J +45、165/40R17)で、XLタイヤで荷重をクリアし、はみ出しがなければ車検に通る可能性はあります。
ただし、17インチは検査官に厳しくチェックされます。ローダウンで最低地上高が9cm未満になると確実に不合格です。
ギリギリのセッティングは避け、余裕を持ったサイズ選びが重要です。
Q7. 初めてのインチアップで17インチはおすすめですか?
A. 全くおすすめしません。17インチは軽自動車のインチアップにおいて最上級で、装着難易度が極めて高いです。
初めてなら、15インチか16インチから始めることを強く推奨します。
17インチは、15インチや16インチの経験を積んでから挑戦するべきサイズです。

まとめ

今回は、「ワゴンR(MH55S)のインチアップ」を紹介しました。
ワゴンRの17インチインチアップは、軽自動車カスタムの頂点です。
その圧倒的な存在感は、街で確実に注目を集め、あなたのワゴンRを唯一無二の存在にしてくれます。
しかし、17インチは本格的なカスタムの領域。
装着難易度が高く、多くのリスクとデメリットがあります。
乗り心地の大幅な悪化、高額なコスト、はみ出しリスク、日常使いの制約…
これらすべてを許容できる覚悟がある方のみ、17インチに挑戦してください。
17インチのホイールセットはこちら
楽天価格
⇒ ワゴンR MH55S 17インチ ホイールセット
ヤフーショッピング価格
⇒ ワゴンR MH55S 17インチ ホイールセット
■ 他のサイズはこちらの記事
⇒ ワゴンR(MH55S)の15インチのサイズ
⇒ ワゴンR(MH55S)の16インチのサイズ
ホイールを変えると、車のイメージがグッと変わりますよ!
ワゴンRのタイヤ・ホイール選びの参考にしてください。

