「インチアップしたいけど、車検に通るか不安…」
「見た目重視で選んだら、LI(ロードインデックス)が足りないって言われた…」
インチアップはカスタムの定番ですが、“ロードインデックス(LI)不足”は安全面でも車検面でもNGになりやすい落とし穴です。
タイヤは見た目だけでなく、車を支える「耐荷重」が決まっています。
この記事では、タイヤのプロ目線で
- ロードインデックス(LI)の意味と見方
- 純正LIの確認方法
- XL(エクストラロード)やLTの注意点
- 失敗しない選び方チェックリスト
上記を初心者でも迷わない形でまとめます。
インチアップで「ロードインデックス」が必須な理由

インチアップは、ホイール径を大きくしてタイヤの扁平率を下げるカスタムです。
見た目が引き締まったり、条件次第でハンドリングがシャープになる一方で、選び方を間違えると“耐荷重不足”になりやすいのが注意点です。
ロードインデックスが足りないと起きやすいことは、ざっくり言うとこの3つ。
- タイヤに負担が集中してトラブルが増える(発熱・変形・損傷)
- 車検で指摘される可能性がある
- 高速走行や積載時に安全マージンが足りなくなる
つまり、インチアップは「大きくする」より先に、“支えられるか(LI)”を確認するカスタムです。
ロードインデックス(LI)とは?数値の見方

ロードインデックス(LI)は、タイヤ1本が支えられる最大荷重の目安です。
タイヤサイズ表記の末尾付近に書かれています。
例)205/45R17 88W
この「88」がロードインデックスです。(Wは速度記号)
LIの数値が大きいほど、耐荷重が大きくなります。
ざっくりイメージとしては、
- 91:615kg
- 95:690kg
- 100:800kg
のように、数値と耐荷重が連動します。
(※正確な対応表はメーカー・規格で確認してください)
純正LIの調べ方

インチアップ時の基本ルールはシンプルです。
✅ 純正タイヤのLIと同等以上を選ぶ
調べ方はこの順番が最短です。
- 今ついているタイヤ側面を見る(例:
195/65R15 91H) - 末尾の数字(例なら 91)を控える
- 交換候補のタイヤも、同じようにLIを確認する
カタログやネットの販売ページでも「LI」は書かれていますが、同サイズでも銘柄によってLIが違うことがあるので要注意です。
インチアップでLIが下がる“危険なパターン”

インチアップは見た目優先で選ぶと、次の失敗が起きがちです。
パターン1:外径だけ合わせて、LIが下がっている
タイヤ外径が近くても、扁平率が下がりすぎたり銘柄が違うと、LIが純正未満になることがあります。
とくに注意したいのは「同じサイズ表記でもLIが一定ではない」点。
たとえば同じ 195/55R16 でも、タイヤによって 87 のものもあれば 91(XL) のものもあります。
外径の近さだけで決めてしまうと、見た目は理想でも“支えられる重さ”が不足し、車検や安全性で不利になることがあるので、購入前に必ずLIを確認しましょう。
パターン2:細いタイヤで引っ張り気味にしている

スタンス系の見た目は作れますが、組み合わせ次第で耐荷重・ビード周りの負担が増えやすいです。
(※見た目より先に“安全マージン”を確保するのが前提)
引っ張り気味のセッティングは、タイヤのサイドウォールに無理がかかりやすいのがデメリット。
段差での衝撃が強くなったり、空気圧管理がシビアになったり、場合によってはビード落ち・偏摩耗・パンクリスクが上がることもあります。

パターン3:XLを選んだのに空気圧が純正のまま

これ、かなり多いです。
XLタイヤは「空気圧込みで耐荷重が成立する」ので、指定空気圧で入れないとLI相当の性能が出ません。
XLを選ぶなら、タイヤメーカーの負荷能力表や指定空気圧を確認して、適正空気圧で運用する前提で選ぶのが鉄則です。

XL(エクストラロード)とLTの注意点(空気圧がカギ)

XL(エクストラロード)とは
XLは、同サイズでも空気圧を高めに設定でき、耐荷重を確保しやすい規格です。
ただし重要なのはここ。
✅ XLは“空気圧を守って初めて”耐荷重が成立する
適当に入れると、純正以上のLIを満たしていても実態がズレます。
空気圧は、タイヤメーカーの負荷能力表・指定値を必ず参照してください。

LT(ライトトラック)とは
バン・商用車系はLT規格のタイヤが指定されることがあります。
この場合、乗用車用のタイヤに変えると耐荷重面で不利になることがあるので、車種の指定規格(商用か乗用か)も要チェックです。

車検で見られるポイント(LI・外径・はみ出し)

インチアップ車が車検で引っかかりやすいのは主にこのあたりです。
- LI(純正同等以上が基本)
- 外径(メーター誤差・干渉)
- タイヤ・ホイールのはみ出し
- タイヤ溝(スリップサイン)
特に、外径がズレる → メーター誤差、幅やオフセットが攻めすぎる → はみ出しがセットで起きやすいです。
“ギリギリ狙い”は検査官判断でNGになりやすいので、余裕を残す方が結果的に安いです(やり直しが減る)。

失敗しない選び方チェックリスト(購入前)
ネット購入でも、この順番ならミスが激減します。
チェックリスト
- 純正タイヤサイズと純正LIを確認した
- インチアップ後の外径が純正に近い(目安:大きくズレない)
- 候補タイヤのLIが「純正同等以上」
- XLなら指定空気圧で運用できる前提
- タイヤ幅アップで干渉・はみ出しがないか確認
- ホイールのサイズ(J数・インセット・PCD・穴数)も適合している
- 取付店(持ち込み可否・工賃)を確保している

よくある質問(FAQ)

Q. LIが1だけ低いけど、実際は問題ない?
A. 安全面の余裕が減るのでおすすめしません。
車検でも指摘されやすく、長距離・高速・積載で差が出ます。
Q. XLならLIが低くてもOK?
A. 基本はNG寄りです。
XLは空気圧込みの話なので、まず「表記LIが純正同等以上」を満たしたうえで、XLを選ぶのが安全です。
Q. どこまでインチアップしていい?
A. 車種によりますが、初心者はまず+1インチが失敗しにくいです。
外径・LI・幅のバランスが取りやすく、干渉リスクも抑えられます。
まとめ|インチアップは「外径+LI+幅」で決まる

インチアップでいちばん大事なのは、見た目より先に安全条件を揃えることです。
- ロードインデックス(LI)は純正同等以上が基本
- XLは便利だが、指定空気圧が前提
- 外径だけ合わせても、幅アップで干渉・はみ出しが起きる
- 車検目線でも「LI・外径・はみ出し」が要注意
インチアップは、ルールさえ押さえれば“失敗しにくいカスタム”です。
迷ったらまず、純正LIの確認 → 外径 → 幅 → ホイール適合の順で整理してみてください。



