スバル・サンバーバンS700系のインチアップ!13インチや14インチは車検通るの?

サンバーバン(8代目)S700B/710B型のインチアップ完全ガイド

スバル・サンバーバン(8代目)S700B/710B型は、軽商用車として優れた実用性を持つ一方で、ドレスアップやカスタムを楽しみたいオーナーも多い人気車種です。

しかし、LT(Light Truck)規格のタイヤを装着しているため、一般的な軽乗用車と比べてインチアップが難しいのが現状です。

本記事では、車検対応を前提としたサンバーバンのインチアップについて、詳しく解説していきます。

タップできる目次

サンバーバン(S700系)の基本スペック

サンバーバン(8代目)S700B/710B型

【車両概要】

  • 型式: S700B/S710B
  • 駆動方式: FR(S700B)/ 4WD(S710B)
  • エンジン: 660cc 直列3気筒 DOHC
  • 製造期間: 2022年〜現在

OEM車について
サンバーバンはダイハツ・ハイゼットカーゴのOEM車です。基本的な車体構造やタイヤ・ホイール仕様は共通です。

純正タイヤ・ホイール仕様

純正サイズ

注意: 年式により一部仕様が異なる場合があります。

最新モデルでは国際基準に合わせてタイヤ表記が変更されています。

  • タイヤサイズ:145/80R12 80/78N LT(LT規格)6PR相当
  • ホイールサイズ: 12×4.00B
  • PCD: 100mm
  • ハブボルト: 4本
  • オフセット: +40mm
  • ハブ径: 約54mm

補足: 従来の「145R12 6PR」表記から「145/80R12 80/78N LT」への変更は表記方法の違いで、基本的な性能は同等です。ロードインデックス80は6PR相当の耐荷重性能を示しています。

ホイールナット仕様

ナットサイズ

ホイールナットは注意が必要です。

ダイハツ・ハイゼットカーゴのOEM車のため、スバルのサイズではなくダイハツのサイズです。

  • M12×1.5
  • 21HEX(21ミリ)
  • 16個

スバルの一般的なサイズ M12×1.25ではないため、注意が必要です。

LT規格タイヤの特徴と制約

LTタイヤ

LT規格とは

LT(Light Truck)規格は軽トラック・軽バン専用のタイヤ規格です。

乗用車用タイヤとは根本的に設計思想が異なり、商用車としての過酷な使用条件に対応するため、以下のような特徴を持っています。

  • 高い耐荷重性能: 商用車として重い荷物を積載することを想定し、同サイズの乗用車用タイヤより高いロードインデックスを実現
  • サイドウォールが厚い: 耐久性重視の構造で、荷重による変形を抑制し長寿命を確保
  • 選択肢が限定的: 乗用車用タイヤほど豊富な選択肢がなく、特にインチアップサイズは非常に限られる

このような特性により、見た目のドレスアップを重視する一般的なインチアップとは異なるアプローチが必要になります。

インチアップの制約

サンバーバンでインチアップを行う際は、商用車特有の厳しい制約をクリアする必要があります。

これらの制約は安全性と法規制の両面から設けられているため、妥協は禁物です。

  1. ロードインデックス(LI値)の確保: 純正145R12 6PRのLI値80以上が必要で、これを下回ると車検に通らない
  2. 外径の維持: 車検対応のため純正サイズに対して-3%から+2%以内に収める必要があり、スピードメーター誤差にも影響
  3. フェンダーからの はみ出し禁止: 車検基準の遵守が絶対条件で、ホイールがわずかでもはみ出すと違法改造となる

これらの制約により、一般的な軽乗用車のような自由度の高いインチアップは困難ですが、適切な組み合わせを選べば十分に楽しめるカスタマイズが可能です。

インチアップの現実:車検の問題がついてくる

タイヤチェック

インターネット上には、バン系の13インチ化について「155/65R13で可能」「155/80R13が最適」といった情報が多数存在しますが、これらは車検を考慮していない情報の可能性があります。

13インチ化が不可能な決定的理由

LT規格13インチタイヤの不存在

多くのサイトで推奨される以下のサイズは、実際には存在しないか重大な問題があります:

155/80R13 LT

  • タイヤ外径578mm(純正比+26mm)でメーター誤差が発生
  • 外径が大きすぎて現実的ではない

145/80R12のタイヤ外径は536mm

タイヤ外径が大きくなることで干渉の問題もあり、リフトアップなどをして構造変更が必要な場合も。

乗用車用タイヤでは車検NG

155/65R13 79S(乗用車用)について。

  • 外径531mm(純正比-5mm)で外径的には問題なし
  • しかしLT規格ではないため軽商用車には装着不可
  • ロードインデックスが79で純正を下回る
  • 車検で確実に不適合となる

14インチ化で車検対応を目指す場合

14インチ

ヨコハマ PARADA PA03

PARADA PA03 165/55R14C 95/93N

PARADA PA03 + JWL-T規格ホイールの組み合わせが理想的

  • 軽商用車専用の14インチLT規格タイヤ
  • 外径538mm(純正比+2mm)
  • ロードインデックス95/93N(純正80を大幅に上回る)
  • 車検対応サイズ

規格上は車検をクリアできる可能性がありますが、判断が分かれる可能性あり

ただし、ホイールマッチングによってはNGのケースも。

はみ出し、干渉があると車検は通りません。

ホイール選びが重要になり、ホイール幅、インセットに左右されます。

重要な注意点

14インチ化を検討する場合、以下を必ず確認。

  1. JWL-T規格ホイールを選択(JWL規格でも可だが、JWL-Tがより確実)
  2. PARADA PA03 LT規格タイヤの使用
  3. 車検場での事前相談(地域により判断が分かれる可能性)
  4. 適切なサイズ・オフセットの確認

実際のユーザーの声

みんカラなどの実際の装着レポートを調査すると、

  • N-VANやハイゼットでPARADA PA03を使用
  • 「車検対応のインチアップLTタイヤ」として評価
  • 「バン用タイヤでインチアップするとなるとこれ一択」との声
  • 実際に車検に通っている実績あり

PARADA PA03は、バン系のインチアップに人気のタイヤです。

PARADA PA03 165/55R14C 95/93N

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おすすめホイールメーカー・ブランド

インチアップ最適解:14インチ化(条件付き推奨)

14インチはPARADA PA03 165/55R14C + JWL-T規格ホイールの組み合わせが理想的

推奨する組み合わせ

  • ホイール: 14×4-4.5J JWL-T規格
  • オフセット: +40〜+45mm
  • タイヤ: PARADA PA03 165/55R14C 95/93N LT
  • 外径: 約538mm(純正比-4mm、ほぼ同等)

軽バン対応ホイールセット

軽トラック・軽バン専用に設計されたホイールは、商用車の過酷な使用条件を想定した強度設計となっています

JWL-Tは、積載使用を想定した強度設計で、高い耐荷重性能で安全性が高いです。

ネット通販では、PARADA 165/55R14Cのホイールセットも販売しています。

車検対応のためのチェックポイント

車検

必須確認項目

インチアップしたホイール・タイヤが車検に適合するためには、以下の4項目すべてをクリアする必要があります。

どれか一つでも基準を外れると車検不適合となるため、事前の確認が欠かせません。

  1. 外径差: 純正比±3%以内に収める必要があり、これを超えるとスピードメーターの誤差が法定基準を超える
  2. ロードインデックス: 純正以上の数値が必要で、積載能力の安全性を担保する重要な指標
  3. フェンダーからのはみ出し: ホイールは、わずか1mmでもはみ出すと違法改造扱い
  4. スピードメーター誤差: ±10km以内が法定基準で、外径変更により影響を受ける

重要な注意

14インチ化は理論上可能ですが、以下のリスクがあります

  • 車検場により判断が分かれる可能性
  • 地域差による対応の違い
  • 将来的な規制変更の可能性

最も確実で安全なのは12インチJWL-T規格ホイールでのカスタマイズです。

よくある質問(Q&A)

Q&A

Q1: ネットで見た「155/65R13で13インチ化可能」は本当ですか?

A: 155/65R13は乗用車用タイヤで、LT規格ではありません。

軽商用車に装着すると車検で確実に不適合となり、違法改造扱いになります。

車検はNGですが適切なホイールを選べば装着自体は可能です。

Q2: 155/80R13はダメですか?

A: はい、軽自動車向けのサイズではありません。

タイヤ外径が大きくなりメーター誤差や干渉の問題が生じます。

Q3: 本当に14インチで車検に通るのですか?

A: PARADA PA03はLT規格で、外径も純正とほぼ同等です。みんカラなどの実際の装着レポートでも車検通過の実績が多数報告されています。

ただし、規格上はクリアしても車両重量などの問題もあり、必ず通るわけではありません。
ディーラーなどではNGの判断になることもあります。

まとめ

サンバーバン(8代目)S700B/710B型のインチアップ完全ガイド

スバル・サンバーバンS700系のタイヤ選びでは以下の点を必ず確認してください。

  1. タイヤサイズの設定があるか
  2. LT規格かどうか(軽商用車では必須)
  3. 外径差が許容範囲内か
  4. 実際のユーザーの装着実績があるか

当記事では、実在する商品のみを基に現実的な提案をしています。

正しい情報に基づいて、安全で合法的なカスタマイズを楽しんでください。

最終的な結論:サンバーバンなら、まずは12インチJWL-T規格ホイール化が最適解。

14インチ化は可能だが事前確認必須!

推奨するアプローチ

第1選択:14インチ化(推奨)

  • PARADA PA03 165/55R14C 95/93N LT使用
  • 外径ほぼ純正同等、メーター誤差-0.7%
  • JWL-T規格ホイール + PARADA PA03の組み合わせが必要
  • 14インチ化は理論上可能だが条件が厳しい
  • 車検場により判断が分かれる可能性あり

第2選択:12インチアルミホイール化


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  • 純正LTタイヤを継続使用
  • コストを抑えた確実な選択
  • 法的リスクゼロ

車検NGのため選択不可:13インチ化

  • 適切なLT規格タイヤが存在しない
  • 乗用車用タイヤでは車検NG

まずは12インチのホイール交換や、ゴツゴツしたタイヤを装着することからはじめるのもおすすめです。

最後に

本記事の情報は執筆時点のものです。

実際の作業前には、必ず最新の車検基準や適合パーツ情報を確認してください。また、不安な場合は専門店での相談をお勧めします。

この記事が皆様のサンバーバンカスタマイズの参考になれば幸いです。

安全運転を心がけ、カーライフを楽しんでください。

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この記事を書いた人

自動車業界で10年のキャリアを積んだ後、自動車関連のWEBライターとして活動しています。特にスポーツカーが好きで、多岐にわたるモデルを経験してきました。これまでに1500本以上の記事を執筆し、専門知識をもとに読者に有益な情報を提供しています。タイヤ・ホイールの選び方から購入方法まで、実践的なアドバイスをお届けします。

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