車の鍛造ホイールのメーカーや特徴は?注意点は?

車のホイールには種類があり、鍛造ホイールは人気が高いです。

  • 鍛造ホイールってどんなホイールなの?
  • 鍛造ホイールを作っているメーカーは?
  • メリットやデメリットは?

ここでは、車の鍛造ホイールの疑問に答えます。

タップできる目次

鍛造ホイール

アルミホイールには、鍛造(たんぞう)と鋳造(ちゅうぞう)の2つの製造方法があります。
 
※最近では、その中間のホイールもありますが、大きく分けると「鍛造」と「鋳造」の2つ。

2つのホイールは、製造工程の違いで分かれます。

  • 鍛造ホイールは、アルミ合金を冷やして固める際に大きな圧力をかけて製造
  • 鋳造ホイールは、アルミの型にアルミ合金を流して冷やして製造

鍛造ホイールは、圧力をかけて作っているのがポイントで、軽量で剛性の高いアルミホイールができるのが特徴です。

鍛造ホイールのメリットとデメリット

鍛造ホイールは、高い強度と軽量性を両立させた高性能なホイールとして、多くの車好きやスポーツカーオーナーに支持されています。

スポーツ走行や高性能を求めるユーザーには最適な選択肢ですが、、メリットとデメリットがあります。

鍛造ホイールのメリット

最大のメリットは軽さ強度のバランス。

例えば、鍛造ホイールは鋳造ホイールに比べて20~30%軽量化できることが多いです。

結果、バネ下重量が減少し、加速やハンドリング性能が向上します。

また、剛性が高いため、走行中の変形が少なく、ダイレクトなステアリングフィールを実現するのも魅力。

特にBBSRAYSのTE37シリーズなどは、軽さと耐久性でレースシーンでも実績があります。

耐久性の面でも優秀。

鍛造ホイールは、密度の高い金属組織を持つため、強い衝撃を受けても割れにくいです。

実際、サーキット走行やラリー競技では、ホイールにかかる負担が大きいが、鍛造ホイールはその耐久性で選ばれることが多いです。

もちろん、ストリートユースでも段差の衝撃を吸収しやすく、長く使える点は大きな利点と言えます。

  • 強度が強い
  • 軽量
  • ハンドリングが良くなる
  • 燃費がよくなる

鍛造ホイールは、重さが軽いため、車のハンドリング向上、燃費の向上につながります。

見た目のデザインがかっこいいもの、存在感の高いホイールが多いのも特徴で、鍛造ホイールには、高級感が溢れています。

鍛造ホイールのデメリット

デメリットの一つは、価格が高いこと。

鍛造ホイールは高精度な加工が必要で、生産コストがかかるため、1本あたり10万円を超えるモデルも珍しくありません。

例えば、BBS LMやOZ Racingの高性能モデルは、1セットで40万円以上することもあります。

コストを抑えたいユーザーにはハードルが高め。

また、デザインの自由度が低い点も挙げられます。

鋳造ホイールは複雑なデザインが可能だが、鍛造ホイールは強度を保つため、シンプルなスポークデザインが多い。

そのため、見た目を重視するユーザーには、選択肢が限られるかもしれない。

鍛造ホイールは強い圧力をかけて作っているので、修理すると強度が下がるので、基本的に修理はできないと思ったほうがいいです。

  • 価格が高い
  • デザインの自由度が低い
  • 修理不可

製造方法が違い、何千トンもの圧力をかけて作るため価格が高いのがデメリットです。
 
鍛造ホイールは、作るのに時間もかかり、大量生産できないので価格も高くなります。

鍛造ホイールのメーカー

スポークホイール

鍛造ホイールは、高強度・軽量化を実現するために高度な技術が必要です。

国内外には多くのメーカーがあり、それぞれ独自の技術を駆使して高品質な製品を提供しています。

  • BBS
  • RAYS
  • OZ Racing
  • ENKEI
  • YOKOHAMA WHEEL
  • TWS
  • WORK

BBSは、鍛造ホイールの代名詞とも言える存在。

ドイツ発祥のブランドでありながら、日本のBBSジャパンが国内生産を担っている。BBS LMやBBS RIシリーズは、高精度な切削加工と鍛造技術により、多くのスポーツカーやプレミアムカーに採用されている。

RAYSは、日本の代表的な鍛造ホイールメーカーで、特にTE37シリーズが有名。

VOLK RACINGブランドを展開し、モータースポーツの現場でも信頼される性能を誇る。鍛造1ピース構造のホイールは、軽量かつ剛性が高く、サーキット走行にも適している。

OZ Racingは、イタリアの名門ホイールメーカー。

F1やWRCなどのモータースポーツシーンでの実績が豊富で、鍛造ホイールの品質も折り紙付き。スーパーツーリズモやウルトラレッジェーラなど、洗練されたデザインと高性能を両立させたモデルが人気を集めている。

ENKEIは、国内外で幅広く展開する総合ホイールメーカー。

MAT製法という独自の技術を採用し、鍛造に匹敵する軽量化と強度を実現する製品もある。PF09やRS05RRなどのモデルは、スポーツ走行を意識した設計が特徴的。

ADVAN Racingを手掛けるYOKOHAMA WHEEL

鍛造ホイールの分野で高い評価を得ている。GTやRZ-F2など、シャープなデザインと軽量化を両立させたホイールを展開。レースシーンでのフィードバックを反映し、高性能を追求している。

TWS(TAN-EI-SYA WHEEL SUPPLY)は、日本国内で鍛造ホイールを製造する専門メーカー。

F1マシンにも供給実績があり、精密な加工技術が強みだ。TWS MotorsportやExspurシリーズは、軽さと剛性を極限まで追求したモデルが揃う。

WORKは、多様なホイールデザインを展開するブランド。

鍛造ホイールのラインナップも充実している。鍛造ディスクとリムを組み合わせた3ピースホイールは、スタイリッシュなデザインと高い剛性を兼ね備えている。

ただし、これらのホイールメーカーのホイールでも、すべてが鍛造ではなく、他の製法で作られたものがあります。

鍛造ホイールを購入したい方は、購入前に製造方法を確認してください。

他にも鍛造ホイールのメーカーはいろいろあり、コラボレートして作ってるホイールもあります。

有名な鍛造ホイール

BBS

中でも有名な鍛造ホイールは「BBS」です。

鍛造アルミホイールメーカーでは、超有名なBBS(BBSジャパン株式会社)
 
王道の鍛造アルミホイールで、高級車などに純正採用もされています。

BBSのメッシュ系のデザイン(クロススポークデザイン)は、なじみのなる方も多いかもしれません。

鍛造ホイールにこだわって作り続けているのがBBSです。

ホイールの工程

このように、アルミをプレスしてホイールを作っていきます。

人気の鍛造ホイール

人気が高いのは、RAYS(レイズ)の鍛造アルミホイール

レイズは、F-1のホイールを手掛けたりしていて、レーシングのイメージがあり、スポーツ系に強いメーカーです。

TE37、CE28など有名なホイールがあります。

鍛造ホイール

ボルクレーシング、グラムライツなどのブランドがあります。

※レイズのホイールすべてが鍛造というわけではないので注意してください。

鍛造ホイールのメリットはとても大きく、車を走らせる楽しみをアップできるホイールです。
 
いろいろなメーカーから販売されていますので、好みのブランドやデザインを探してください。

鍛造ホイールの寿命や注意点

鍛造ホイールは、強度が高く耐久性に優れているため、長期間使用できます。

しかし、適切な管理を怠ると性能が低下し、安全性にも影響を及ぼす可能性があります。

寿命を延ばし、安全に使い続けるためには、いくつかのポイントに注意が必要。

TE37

鍛造ホイールの寿命は、使用環境やメンテナンス状況によって大きく変わります。

一般的なアルミホイールと比較して強度が高く、経年劣化が少ないが、長年使用すると金属疲労が蓄積。

特にサーキット走行やラリーのように高負荷がかかる環境では、細かいクラック(ひび割れ)が発生しやすいです。

走行距離や使用年数に関係なく、定期的な点検が欠かせません。

インチアップ

日常使用では、衝撃や腐食への対策が重要。

例えば、縁石に強くぶつけると、ホイールのリム部分にダメージが生じることがあります。

サーキット走行などをする場合は、縁石に注意が必要。一般道では段差に注意!特に、荷重のかかった状態で路面のくぼみや段差に乗ると、ホイールのゆがみが発生することがあります。(私自身も過去に経験済みです)

鍛造ホイールは割れにくいものの、強い衝撃を受けると変形する可能性があります。

走行中に違和感を感じた場合は、ホイールの状態を確認し、異常があれば専門業者に相談してください。

鍛造ホイールのメンテナンス

鍛造

鍛造ホイールは、適切に扱えば10年以上使用できます。

しかし、走行環境やメンテナンス状況によっては寿命が短くなることもあります。

性能を長く維持するためにも、定期的な点検と適切なケアを心掛けることが重要。

ホイールを洗浄

日頃のメンテナンスとして、走行後の汚れを落とすことも大切。

ブレーキダストや泥汚れが付着したままだと、表面の塗装やコーティングが劣化しやすくなります。

高級鍛造ホイールは、専用のコーティングを施しているものが多いため、専用クリーナーを使い優しく洗浄するのが理想的。

また、冬季の使用には注意が必要です。

日本の降雪地域では、道路に散布される融雪剤がアルミの腐食を促進することも。

塩分が付着したまま放置すると、酸化による白サビが発生し、ホイールの劣化を早めることになるため注意してください。

鍛造のホイールナット

カラーのホイールナット

ホイールのナットの締め付けトルクにも気を配る必要があります。

過剰な締め付けはボルトやホイールの座面にストレスを与え、クラックの原因に。

逆に、緩すぎると走行中にナットが緩み、ホイールが外れる危険性があります。

メーカーが推奨するトルク値(例:100N・m~120N・m)を守り、トルクレンチを使って適切に管理することが望ましいです。

また、鍛造のホイールナットも販売されており、強度と軽量化を重視する方におすすめ。

まとめ

鍛造ホイールは、軽量かつ高強度で、スポーツカーや高性能車に適したホイール。

BBSやRAYS、OZ Racingといったメーカーが独自の技術を活かし、高品質な製品を提供しています。

鋳造ホイールと比較して、耐久性が高く、走行性能の向上にも貢献するが、価格が高めでデザインの自由度がやや低い点はデメリット。

寿命は長いが、走行環境やメンテナンス次第で劣化が進むこともあります。

サーキット走行など過酷な条件では金属疲労によるクラックが生じやすいため、定期的な点検が必要。

日常使用では、縁石への衝撃や冬場の塩害対策として、丁寧な運転とこまめな洗浄を推奨。

鍛造ホイールの選び方や使い方を理解し、最適なホイールを選ぶことが重要です。

ボディカラーとホイールの印象はこちらの記事を参考にしてください。
⇒ 黒いボディの車
⇒ 白いボディの車
⇒ 赤いボディの車
⇒ 青いボディの車
⇒ 黄色のボディの車
⇒ シルバーボディの車

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この記事を書いた人

自動車業界で10年のキャリアを積んだ後、自動車関連のWEBライターとして活動しています。特にスポーツカーが好きで、多岐にわたるモデルを経験してきました。これまでに1500本以上の記事を執筆し、専門知識をもとに読者に有益な情報を提供しています。タイヤ・ホイールの選び方から購入方法まで、実践的なアドバイスをお届けします。

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