インチアップを考えているけれど、どのタイヤサイズを選べばいいのか迷っていませんか?
「175/65R15を装着しているけれど、16インチや17インチに変更したい」というインチアップサイズの悩みに応えます。
ここでは、車業界で10年働いた経験をもとに、175/65R15のタイヤをインチアップする時のサイズ選びについて詳しく解説します。
175/65R15のインチアップ

インチアップは、タイヤの外径を変えずに偏平率を下げ、リム径を大きくすることを言います。
ホイールサイズを大きくすることで、車の見た目が変わり、車の雰囲気が一気に変わります。
車のドレスアップの定番手法で、車をかっこよく見せることが可能。
車に合わせて175/65R15を16インチ、17インチへインチアップすることができます。
175/65R15のタイヤ情報

175/65R15 84Hのタイヤは、以下のようなスペックを持つタイヤです。
- タイヤ幅:175mm
- 扁平率:65%
- リム径:15インチ
- タイヤ外径:608mm
- LI(ロードインデックス):84 ※参考値
- 速度記号:H (最高速度210km/h)
※ロードインデックは、メーカー・商品によっても異なるのであくまで目安の数値です。
※実際の数値はタイヤメーカーやモデルごとに若干異なるため、装着予定のタイヤの正確な外径を確認してください。
インチアップする際は、純正のタイヤ外径に近づけることが重要です。
一般的には、外径を同等または若干小さめが推奨。
【タイヤ外径が変わるとどうなる?】
- 外径が大きくなると:スピードメーターの表示が実際の速度より遅くなり、速度超過のリスクが発生します。
- 外径が小さくなると:スピードメーターの表示が実際の速度より速くなり、加速性能や燃費に影響を与えることがあります。
インチアップを検討する場合は、純正タイヤのロードインデックス(LI)を下回らないように注意してください。
適正なタイヤサイズを選び、安全性を確保しましょう。
175/65R15が装着されている主な車種

175/65R15は、コンパクトカーに使用されることが多いタイヤサイズです。
実際に175/65R15のサイズを使っている車種を知っておくことで、他のオーナーのカスタム事例やパーツ選びの参考になります。
※同じ車種でも、年式やグレードでタイヤサイズが違う場合があります。
16インチにアップする時のサイズ

15インチから16インチに変えると、ホイールが少し大きく見えるようになります。
この章では、実際にどんなタイヤサイズを選べばよいのか、外径や耐荷重などのポイントを含めて見ていきましょう。
16インチのタイヤ外径
175/65R15を16インチにする時のタイヤ外径比較です。
- 175/65R15:608mm(純正)
- 185/55R16:609mm(ほとんど同じ)
- 195/55R16:620mm(やや大きめ)
【185/55R15のタイヤ外径の計算例】
185mm(タイヤの断面幅)×0.55(偏平率)×2+16(リム径)×25.4(インチ)=609.9mm
175/65R15をインチアップするとき、タイヤ外径が近い16インチは185/55R16です。

タイヤ外径を自分で計算したい方は、以下のツールで計算可能です。
195/65R15
外径: 0 mm
16インチのロードインデックス
タイヤのLI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは 175/65R15 84Hなので、ロードインデックスが84以上のタイヤにする必要があります。
一般的な185/55R16は、ロードインデックスが83のものが多いです。
タイヤによっては、185/55R16 87V XLもありますので、ロードインデックスをクリアすることができます。
また、195/55R16のロードインデックスは87がほとんどなので、87ならロードインデックスもクリアできます。
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なり、XL規格タイヤは空気圧によっても変わります。
16インチの解説
185/55R16は外径が非常に近く、XL(エクストラロード)という強化タイプなら、重さにも十分耐えられます。
195/55R16は少し大きいですが、見た目がよりかっこよくなり、段差での安定感も増します。
注意点としては、車高が低い車や、タイヤハウスが狭い車は195サイズだとこすれることがあるため、事前に確認が必要です。
17インチにアップする時のサイズ

さらにスタイリッシュさを求めるなら17インチがおすすめです。
175/65R15を17インチにインチアップする場合、一番近いサイズは195/45R17。
ただし、見た目が良くなる分、サイズ選びにはより注意が必要になります。
17インチのタイヤ外径
175/65R15を17インチにインチアップする時のタイヤ外径比較です。
- 175/65R15:608mm(純正)
- 195/45R17:607mm(元とほぼ同じ)
- 205/45R17:616mm(やや大きい)
【195/45R17のタイヤ外径の計算例】
195mm(タイヤの断面幅)×0.45(偏平率)×2+17(リム径)×25.4(インチ)=607.3mm
17インチでタイヤ外径が近いのは195/45R17です。
ほとんど純正と同じようなタイヤ外径ですが、ロードインデックスに注意が必要です。
205/45R17もありますが、コンパクトカーの場合はタイヤ幅が広く、はみ出す可能性がありますのでホイール選びにも注意してください。
17インチのロードインデックス
ロードインデックスは車検にも関わるので、基準をクリアーしなければいけません。
純正のタイヤは、175/65R15 84Sなので、84以上にする必要があります。
タイヤ外径の近い195/45R17のロードインデックスは81なので下回っていますが、195/45R1785W XLのタイヤもあり、このようなタイヤなら荷重指数もクリアすることが可能。
195/45R17を装着する場合は、XL規格のタイヤを選択するのがいいです。
205/45R17は、ロードインデックスが84のタイヤが多く、XL規格のタイヤもあります。
XL規格のタイヤに入れる空気圧は、購入したタイヤのデータを確認してください。
17インチの解説
195/45R17はスポーティな見た目で人気ですが、LI(重さに耐える力)が81の製品もあり、84以上が必要な場合はXLタイヤを選びましょう。
205/45R17はタイヤ幅が広めなので、フェンダーからはみ出す恐れがあります。
特にホイールのインセット(中心の深さ)や、車高調整をしている場合は注意が必要です。
インチアップのメリットとデメリット

タイヤサイズを変えることには、良い点と気をつける点の両方があります。
ここでは、インチアップのメリットとデメリットをバランスよく確認していきましょう。
インチアップのメリット

インチアップにはメリットがあります。
- スタイリッシュになる
- 運動性能・コーナリングの性能をあげれる
- グリップ性能を上げれる
- 操縦安定性が向上させれる
インチアップの一番のメリットは、見た目が変わること。
大きなホイールはインパクト抜群です。
また、ホイールを大きくすることで、ブレーキのサイズを変えたり、タイヤの扁平率を下げることで、コーナーリング、安定感を出すことができます。

インチアップのデメリット

インチアップには、デメリットもあります。
- 乗り心地が悪くなる
- 燃費が悪化することもある
- 費用がかかる
タイヤの偏平率が下がると、タイヤがうすくなり、路面からの衝撃が伝わりやすくなるため乗り心地が悪く感じます。
転がり抵抗が大きくなり、重さがあるホイールは燃費が悪くなることもあります。
また、タイヤ・ホイールの価格は高いので、費用がかかるのはデメリット。

インチアップの注意点

インチアップをする時は、いくつかの注意点があります。
特に注意したいのは以下の3つの部分です。
- タイヤ外径
- タイヤ幅
- ロードインデックス
ここでは、インチアップをして、タイヤを選ぶ時の3つの注意点を紹介します。
タイヤの外径

タイヤの外径は、純正とほぼ同じものを選択します。
タイヤの外径が変わってしまうと、スピードメーターの誤差が起こり、車検も通らなくなります。
また、外径が大きくなるサイズでインチアップをすると、タイヤが車体へ接触する可能性がありますので注意が必要です。
タイヤの断面幅と偏平率を掛け合わせることでサイドウォールの高さを求め、それを2倍してリムの直径(内径)を加えると、タイヤ全体の外径が求められます。(1インチは25.4ミリメートルに相当)
計算式: タイヤの外径 = (タイヤの断面幅 × 偏平率) × 2 + タイヤの内径(リム径)
【175/65R15のタイヤ外径の計算例】
175mm(タイヤの断面幅)×0.65(偏平率)×2+15(リム径)×25.4(インチ)=608.5mm
タイヤの幅

タイヤ幅が広すぎると、車体との接触やはみ出しやすくなります。
タイヤやホイールが車体からはみ出すと車検が通りません。
車高を落としていると、干渉の危険もあり、車によって、ある程度装着できるサイズは決まっています。

タイヤのロードインデックス

インチアップする時は、タイヤの負荷能力にも注意が必要。
タイヤの負荷能力は、ロードインデックス(LI)という指数で示され、サイズごとに支えられる重さ(負荷能力)が規格で定められています。
ロードインデックスの値は、純正タイヤと同等以上にしなければいけません。
インチアップ時には、タイヤの負荷能力にも注意してください。
ロードインデックスは、タイヤによって異なりますので、装着するタイヤのデータを確認してください。
⇒ ロードインデックス
※ここでは、タイヤサイズのみを掲載していますが、タイヤ以外にホイールサイズも重要です。
※記載の数値はタイヤによって異なりますので、あくまで参考値です。装着はあくまで自己責任でお願いいたします。

よくある質問

Q1. 175/65R15のままでも問題ないの?
はい、もちろん大丈夫です。
175/65R15は多くのコンパクトカーに純正採用されているサイズで、バランスも良く、街乗りに向いています。インチアップはあくまで見た目や性能を変えたい場合のカスタムです。
Q2. XLタイヤって何ですか?
XL(エクストラロード)タイヤとは、空気圧を高めに設定できて、より大きな荷重に耐えられるタイヤのことです。
インチアップでロードインデックスを満たすときに役立ちます。

Q3. ホイールのインセットって何ですか?
インセットとは、ホイールの中心線から取り付け面までの距離のことです。
これが合っていないとタイヤがはみ出したり、内側に当たったりします。インチアップでは特に重要です。

Q4. スピードメーターはインチアップでズレますか?
外径が大きく変わると、スピードメーターに誤差が生じます。
そのため、純正とほぼ同じ外径のタイヤを選ぶことが大切です。

Q5. 車検に通らなくなることはありますか?
はい。
外径やロードインデックスが適正でなかったり、タイヤがフェンダーからはみ出していると車検に通らないことがあります。

適合確認の取れているホイールセットを選ぶのは一つのポイントです。
ネット通販にはホイールセットがたくさんあります。
インチアップ対応のタイヤ・ホイールセットを探すならこちら
⇒ 楽天でホイールセットをチェックする
⇒ Yahoo!ショッピングで人気のホイールセットを見る
まとめ

ここでは、175/65R15のインチアップサイズを紹介しました。
175/65R15のタイヤ外径は608mm
16インチ、17インチでタイヤ外径が近いのは以下のサイズです。
タイヤサイズ | タイヤ外径 | |
16インチ | 185/55R16 XL、195/55R16 87V XL(620mm) | 609mm |
17インチ | 195/45R17、205/45R17 84W(616mm) | 607mm |
インチアップする時は、タイヤの外径を合わせて、ロードインデックスも確保し、はみ出しや干渉にも注意が必要です。
車検の規定があるので、守らないと交通違反になってしまいますので、十分に注意して行ってください。
また、車の車重によってロードインデックスは決まり、車種によって多少の違いがありますので、記載しているのはあくまで参考値です。
記載のデータは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
【参考文献】
日本自動車タイヤ協会 JTMA: https://www.jatma.or.jp/safety_technology/tyre_standards.html
JAF: https://jaf.or.jp/