「タイヤのインチアップをしたいけど、どのサイズを選べばいいの?」 「車検に通るか心配…」
そんな疑問をお持ちの方へ。
タイヤのインチアップは、車の見た目を変えるだけでなく、走行性能にも影響を与える重要なカスタマイズです。
しかし、適切なサイズ選びや装着時の注意点を知らないと、思わぬトラブルにつながる可能性も。
本記事では、
- 145R12 6PR、145/80R12 80/78N LTの基本知識
- インチアップの具体的な手順と注意点
- おすすめのタイヤ・ホイール組み合わせ
について、タイヤ専門店での経験を交えながら詳しく解説します。
145/80R12 80/78N LTの基本情報と特徴

145/80R12 80/78N LTは、軽トラックやバンに多く採用されるサイズで、スズキ・エブリイやホンダ・N-VANなどの商用車に純正装着されています。
【基本スペック】
- タイヤ幅:145mm
- 扁平率:80%
- ホイール径:12インチ
- 外径:約536mm
- 耐荷重指数:80/78N(商用車向けのLT規格)
このサイズは、経済性と安定した走行性能を両立しており、価格帯は1本3,000円~8,000円程度。
オールシーズンタイヤやスタッドレスタイヤなど、豊富な種類が揃っています。
145R12 6PRとは?

商用車や軽トラックに使用される145R12 6PRは、耐荷重性能に優れたタイヤ(LT)です。
145R12 6PRの新表記が145/80R12 80/78N LT(ISO表示)になり、基本的には同じです。
145R12と6PRの意味
- 145R12:タイヤ幅145mm、ラジアル構造、リム径12インチ
- 6PR(プライレーティング):6層相当の強度を持ち、軽トラックの最大積載量350kgに対応
ハイゼットトラックやスズキキャリイなどの軽トラックでは、このサイズが標準装備されています。
インチアップのメリットと注意点

145/80R12のインチアップは、慎重な計画と正確な知識が必要不可欠な作業です。
タイヤやホイールのインチアップは、見た目の印象を大きく変えられる魅力的なカスタマイズですが、車両の特性や法規制に合わせた適切な選択が求められます。
インチアップのメリット

タイヤのインチアップは、見た目の印象を大きく変えるだけでなく、走行性能の向上にも貢献する重要なカスタマイズです。
インチアップによって得られる最大のメリットは、見た目です。
- 見た目の向上:車の足元が引き締まり、スポーティな印象に。
- 走行安定性の向上:接地面積が増え、コーナリング性能や直進安定性が向上。
- ブレーキ性能の向上:大径タイヤにより制動距離が短縮。
大径タイヤに変更することで、路面との接地面積が増え、コーナリング時の安定性が高まるでしょう。

インチアップのデメリット

- 燃費の悪化:バネ下重量が増加し、燃費が5~10%低下する可能性。
- 乗り心地の変化:扁平率が低くなると、路面の衝撃を感じやすくなる。
- 車検非対応のリスク:LT規格のタイヤ以外の装着は車検非対応。外径変化が大きすぎると、速度計の誤差やフェンダーのはみ出しが発生。
タイヤをインチアップすると、車速メーターの表示に誤差が生じる可能性があります。

145/80R12のインチアップサイズ例

インチアップの際は、外径変化を±3%以内に抑えることがポイントです。
145/80R12のタイヤ外径:約536mm
LT規格のタイヤでない場合は車検をクリアできません。
インチアップ後のサイズ | 適合車種 | 外径(mm) |
---|---|---|
155/70R13 | 軽トラック・軽バン | 547 |
155/65R13 | 軽乗用車向け | 531 |
165/65R13 | 軽乗用車向け | 544 |
165/55R14 | 軽乗用車向け・軽バン | 537 |
165/50R15 | 軽乗用車向け | 546 |
インチアップ時には、タイヤハウスのクリアランスや車両重量、積載量など、様々な要素を考慮しなければなりません。
おすすめタイヤ・ホイール
軽トラックには、車検を確実にクリアできる12インチ(LT)のホイールセットがおすすめのサイズです。
同じ12インチでも、タイヤをゴツゴツしたタイヤにすると雰囲気が変わります。
タイヤ:TOYOオープンカントリーR/T

TOYOタイヤのオープンカントリーR/Tです。
- サイズ:145/80R12
- 特徴:オフロード対応のラギッドデザイン。
- 価格:1本6,500円前後。
- メリット:悪路走破性が高く、オンロードの静粛性も確保。
ホイール:MGビーストforKカー
ゴツめの雰囲気のホイールを装着すると、ワイルドな仕上がりになります。
- サイズ:12インチ×4J
- カラー:ブラック、ガンメタリック、ホワイト
- 価格:1本8,800円~12,000円
- 特徴:軽量設計で燃費への影響を抑えつつ、デザイン性も向上。
【ホイールのみ 4本セット】12インチ CRIMSON MG BEAST 4B+42 4H-100 クリムソン マーテルギア ビースト ブ…
145/80R12の13インチのサイズ

145/80R12を13インチにするときの参考サイズです。
タイヤ外径が近いのは155/65R13。
タイヤのロードインデックが下回る可能性が高く、はみ出し、干渉にも注意が必要です。
タイヤ外径は、純正タイヤの外径と近いものにする必要があります。
- 145/80R12:536mm
- 155/65R13:531mm
- 155/70R13:547mm
【155/65R13のタイヤ外径の計算例】
155mm(タイヤの断面幅)×0.65(偏平率)×2+13(リム径)×25.4(インチ)=531.7mm
ただし、155/65R13では、純正同等のロードインデックスではないため車検はNGです。
RIVAI OFFROAD Plastic Bomb 13×4.0J 4/100 +43 マットブラック MUDSTAR RADIAL M/T 155/65R13 ホワイトレ…
145/80R12の14インチのサイズ

145/80R12を14インチにするときの参考サイズです。
タイヤ外径は、165/55R14が近いです。
YOKOHAMA PARADA PA03 165/55R14C 95/93NはLT規格のため車検対応にすることが可能です
ただし、タイヤ外径は若干大きくなります。
インチアップする時は、タイヤ外径を合わせる必要があります。
- 145/80R12:536mm
- 155/55R14:526mm
- 165/55R14:537mm
【165/55R14のタイヤ外径の計算例】
165mm(タイヤの断面幅)×0.55(偏平率)×2+14(リム径)×25.4(インチ)=537mm
通常の165/55R14はLT規格ではないため、車検非対応です。
軽自動車で多く使われている155/65R14のタイヤは外径が557mmと大きくなり、スピードメーターの狂い、ボディとの干渉が起こる可能性が高まります。
軽トラ・バンに装着できるサイズのホイールセット↓
【軽自動車用】ロクサーニ バトルシップ NEO (14×4.5J 4-100 +45) マットブラック + YOKOHAMA(ヨコハマ) PA…

145/80R12の15インチのサイズ

145/80R12を15インチにするときの参考サイズです。
タイヤ外径が近いのは165/50R15です。
はみ出し、干渉に注意が必要です。
インチアップする時は、タイヤの外径を合わせる必要があります。
- 145/80R12:536mm
- 165/50R15:546mm
【165/50R15のタイヤ外径の計算例】
165mm(タイヤの断面幅)×0.5(偏平率)×2+15(リム径)×25.4(インチ)=546mm
※あくまで参考サイズです。
タイヤ外径が近い15インチは165/50R15ですが、タイヤ外径が大きくなります。
165/50R15はLT規格ではないため車検は非対応です。
また、はみ出しや干渉のリスクもあります。
15インチ 軽トラック 軽トラ 軽バン ノーマル車高 マッドスター ラジアル MT 165/60R15 165/65R15 ホワイト…
車検対応の確認方法

インチアップを行う際、以下のポイントをチェックしましょう。
- 外径誤差は±3%以内
- ホイールのPCD(ピッチサークル径)とオフセットを確認
- フェンダーからのはみ出しチェック
- 速度計誤差の確認
- JWL-T・VIA規格のホイールを選択
- 必ずLT規格のタイヤを選ぶ(軽トラック・バンの車検対応)
特に145R12 6PRのインチアップでは、ロードインデックス(荷重指数)が純正以上であることを必ず確認してください。(LT規格タイヤ+JWL-T規格ホイール)
まとめ

145R12 6PR、145/80R12 80/78N LTのインチアップは、見た目のカスタマイズだけでなく、走行性能や安定性にも影響を与えます。
- インチアップ時は外径変化を±3%以内に抑える
- 6PR規格の耐荷重性能を考慮する
- 必ずLT規格のタイヤを選び、車検対応を確保する
- 適切なホイールとナットを選び、安全性を確保する
適切なサイズと慎重な計画で、安全かつ魅力的なインチアップを実現しましょう!


