「PCDって何?」「国産車と輸入車でどう違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、ホイール選びで必ず確認すべきPCDについて、初心者にもわかりやすく解説します。
あわせて確認方法や注意点も紹介します。
PCDとは?基本の意味を解説

PCDとは「Pitch Circle Diameter(ピッチサークルダイアメーター)」の略で、ホイールの取り付け穴(ボルト穴)が描く円の直径を意味します。
単位はミリ(mm)で表記され、例えば「PCD100」なら直径100mmの円上にナット穴が配置されているということです。
PCDは車種ごとに規格が決まっているため、誤ったサイズのホイールは取り付けできません。
ホイール選びの第一条件がPCDの一致です。
国産車と輸入車のPCDの違い

国産車は「PCD100」と「PCD114.3」が主流です。
軽自動車や小型車(N-BOXやノートなど)はPCD100、普通車やミニバン・SUV(ハリアー、ヴェゼルなど)はPCD114.3が多く採用されています。
一方、輸入車は「PCD112」「PCD120」など独自の規格が多く、国産車との互換性はほとんどありません。
BMWはPCD120、メルセデス・ベンツやアウディはPCD112を多く採用しています。
PCDの確認方法

PCDを確認する方法は大きく分けて3つあります。
- 車検証やメーカー公式サイトで確認(もっとも確実)
- ホイール裏の刻印をチェック(例:15×6J 5H PCD114.3)
- メジャーで実測(ボルト穴の中心間を計測し、近似値を参考にする)
最も確実なのは車検証や取扱説明書、メーカーの公式情報での確認です。
実測する場合は、5穴の場合は1つ飛ばした穴の中心間を測定してください。

PCD以外に確認すべきポイント

PCDが合っていても、以下が異なると装着できない場合があります。
- ホール数(穴数):4穴・5穴・6穴など
- ハブ径:センターボアのサイズ。合わないと走行に支障が出る
- オフセット(インセット):ホイールの取り付け面の位置
- ナット座面形状:ホンダ車純正は球面、多くの社外ホイールは60°テーパー
これらすべてが適合して初めて安全な装着が可能になります。
代表的なPCDと採用車種

PCDサイズ | 国産車の例 | 輸入車の例 |
---|---|---|
100 | トヨタ・アクア、ホンダ・フィット、軽自動車全般 | フォルクスワーゲン ポロ |
114.3 | ホンダ ステップワゴン、トヨタ ノア、日産・セレナ | – |
112 | – | メルセデス・ベンツ、アウディ |
120 | – | BMW |
139.7 | トヨタ ハイエース、4×4 |
※車種によって年式で異なる場合があるため、必ず個別に確認してください。
例えば、ホンダ・フリードは初代(GB3/4)と2代目(GB5/6)ではホール数/PCDが異なり互換性がありません。
スバルではPCD100が定番でしたが、近年ではPCD114.3の採用が増えています。

よくある質問(FAQ)

Q. 自分の車のPCDはどうやって調べればいいですか?
A. 車検証やメーカー公式カタログを確認するのが最も確実です。
現在装着されているホイールの裏面に刻印がある場合もあります。不明な場合はディーラーやタイヤショップで確認してもらいましょう。
Q. 輸入車のホイールを国産車に流用できますか?
A. 基本的には推奨できません。
PCDが偶然一致してもハブ径やオフセットが異なるため、安全性に問題が生じる可能性があります。
Q. PCDだけ合っていればホイールは装着できますか?
A. いいえ。PCDが合ってもハブ径、オフセット、ナット座面形状、ロードインデックス(荷重指数)なども確認が必要です。
すべての要素が適合して初めて安全な装着が可能になります。

Q. PCD変換アダプターは使用できますか?
A. 技術的には存在しますが、安全性の観点から推奨できません。
車体との取り付け強度や走行安定性に影響する可能性があります。

まとめ

PCDはホイール選びの基本中の基本です。国産車はPCD100と114.3が多く、輸入車は独自規格が中心です。
PCDが合わなければホイールは装着できないため、必ず事前確認しましょう。
ホイール交換時は、PCDだけでなくハブ径やオフセットなども含めて総合的に判断することが重要です。
不安な場合は専門店に相談することをお勧めします。
安全で快適なカーライフのために、正しい知識を身につけてホイール選びを楽しんでください。

