「215/65R16を17インチや18インチ、19インチにインチアップしたいけど、どのサイズが適正なの?」
インチアップの際に気をつけるべき点や、具体的なサイズ候補を詳しく解説します。
車業界で10年以上の経験を持つ筆者が、インチアップの疑問にわかりやすく答えます。
215/65R16のインチアップとは?

「215/65R16のタイヤをインチアップしたいけれど、どのサイズが最適なのか?」
インチアップは、見た目をスタイリッシュにするだけでなく、走行性能にも影響を与える重要なカスタムです。
単純にホイールを大きくすればいいわけではありません。
✔ 適正なタイヤサイズを選ばないと、車検が通らない
✔ タイヤ外径の違いでスピードメーターに誤差が出る
✔ ロードインデックスが不足すると、タイヤの負荷能力が低下し危険
本記事では、215/65R16のインチアップに適した17インチ・18/19インチのサイズ比較や注意点を詳しく解説します。

215/65R16の基本情報
インチアップを考える前に、現在の純正タイヤサイズ215/65R16の基本情報を押さえておきましょう。
✅ 215/65R16 98Hの意味
215/65R16 98Hとは、以下の情報を表しています。
項目 | 内容 |
---|---|
タイヤ幅 | 215mm |
扁平率 | 65% |
リム径 | 16インチ |
タイヤ外径 | 685mm |
ロードインデックス(LI) | 98 ※参考値 |
速度記号 | H(最高速度210km/h) |
ロードインデックス(LI)はメーカーやタイヤの種類によって若干異なるため、装着時には必ず確認しましょう。
✅ 215/65R16のタイヤ外径の計算方法
インチアップ時には、純正のタイヤ外径(直径)に近づける必要があります。外径の計算方法は次の式で求められます。
計算式:タイヤ外径=(タイヤ幅×扁平率)×2+リム径×25.4
215/65R16の場合:215mm(タイヤの断面幅)×0.65(偏平率)×2+16(リム径)×25.4(インチ)=685.9mm
タイヤ外径685mmを基準
インチアップの基本

インチアップとは、タイヤのリム径を大きくし、偏平率を下げることで外径を維持しながらホイールを大きくする方法です。
主なメリット
- 車の見た目がスポーティに
- コーナリング性能の向上
- ハンドリングのレスポンスUP
インチアップの一番のメリットは、見た目が変わること。
大きなホイールはインパクト抜群です。
主なデメリット
- 乗り心地の悪化(衝撃がダイレクトに伝わる)
- 燃費悪化の可能性
- タイヤ&ホイールの価格が高い
転がり抵抗が大きくなり、重さがあるホイールは燃費が悪くなることもあります。
インチアップは、メリットデメリットがあることを把握して行うことが大事です。
215/65R16を17インチにする時のサイズ

インチアップ時には、タイヤ外径を合わせる必要があります。
215/65R16を17インチにする場合、215/60R17がいいです。
- 215/65R16:685mmm(純正)
- 215/55R17:668mm
- 215/60R17:689mm
【215/60R17のタイヤ外径の計算例】
215mm(タイヤの断面幅)×0.6(偏平率)×2+17(リム径)×25.4(インチ)=689.8mm
17インチでタイヤ外径が近いのは215/60R17です。
17インチのロードインデックス
215/65R16を17インチにする時のLI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
215/65R16のロードインデックスは98なので、同等レベルのタイヤにする必要があります。
- 215/55R17のロードインデックスは94
- 215/60R17のロードインデックスは96
※ロードインデックス値は製品によって異なります。
ロードインデックスを考えると215/60R17がいいです。
インチアップ時には、タイヤのロードインデックスに注意が必要です。
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なり、XL規格タイヤは空気圧によっても変わります。
XL(エクストラロード)規格のタイヤは、空気圧の設定によって負荷能力を上げることができます。
215/65R16を18インチにする時のサイズ

215/65R16を18インチにする場合、235/50R18がいいです。
タイヤ外径やロードインデックスを考慮してタイヤを選ぶ必要があります。
18インチのタイヤ外径
18インチにする場合は、純正のタイヤ外径に近づける必要があります。
- 215/65R16:685mmm(純正)
- 235/50R18:692mm
【235/50R18のタイヤ外径の計算例】
235mm(タイヤの断面幅)×0.5(偏平率)×2+18(リム径)×25.4(インチ)=692.2mm
18インチでタイヤ外径が近いのは235/50R18です。
18インチのロードインデックス
215/65R16を18インチにする時のLI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは215/65R16 98なので、98以上のタイヤにする必要があります。
235/50R18のロードインデックスは97ですが、タイヤによって異なります。
(例)REGNO GRVII 235/50R18 101V XL
タイヤのロードインデックスに注意が必要です。
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なり、XL規格タイヤは空気圧によっても変わります。
XL(エクストラロード)規格のタイヤは、空気圧を高めにすれば、負荷能力を上げることができます。
入れる空気圧は購入したタイヤのデータを確認してください。
215/65R16を19インチにする時のサイズ

215/65R16を19インチにする場合は、245/40R19が近いです。
タイヤ外径とロードインデックスを考えて、タイヤサイズを選ぶ必要があります。
19インチのタイヤ外径
19インチにする場合は、純正のタイヤ外径に近づける必要があります。
- 215/65R16:685mmm(純正)
- 245/40R19:678mm
【245/40R19のタイヤ外径の計算例】
245mm(タイヤの断面幅)×0.4(偏平率)×2+19(リム径)×25.4(インチ)=678.6mm
215/65R16を19インチにする場合は、245/40R19が近いです。
19インチのロードインデックス
215/65R16を19インチにする時のLI(ロードインデックス)は、純正のタイヤの表記と同等かそれ以上にします。
純正サイズは215/65R16 ロードインデックス95なので、95以上のタイヤにする必要があります。
一般的な245/40R19のロードインデックスは98
(例)
ピレリ Cinturato P7 チントゥラート 245/40R19 98Y XL
225/40R19のXL規格のタイヤもあります。
225/40R19のXL規格タイヤもありますので、そのタイヤならロードインデックスをクリアすることができる場合があります。
※メーカー、タイヤによってロードインデックスが異なり、XL規格タイヤは空気圧によっても変わります。
XL(エクストラロード)規格のタイヤは、空気圧を高めにすれば、負荷能力を上げることができますが空気圧に注意が必要です。
※記載の数値はタイヤによって異なりますので、あくまで参考値です。装着はあくまで自己責任でお願いいたします。
インチアップの注意点

インチアップをする時は、いくつかの注意点があります。
ここでは3つの注意点を紹介します。
タイヤの外径

タイヤの外径は、純正とほぼ同じものを選択します。
タイヤの外径が変わってしまうと、スピードメーターの誤差が起こり、車検も通らなくなります。
また、外径が大きくなるサイズでインチアップをすると、タイヤが車体へ接触する可能性があります。
タイヤの断面幅と偏平率を掛け合わせることでサイドウォールの高さを求め、それを2倍してリムの直径(内径)を加えると、タイヤ全体の外径が求められます。(1インチは25.4ミリメートルに相当)
計算式: タイヤの外径 = (タイヤの断面幅 × 偏平率) × 2 + タイヤの内径(リム径)
タイヤの幅

タイヤ幅が広すぎると、車体との接触やはみ出しやすくなり、はみ出すと車検が通りません。
車高を落としていると、干渉の危険もあります。
タイヤ幅・ホイールの組み合わせが大切です。
- タイヤが広すぎるとはみ出しのリスクあり(車検NG)
- 車体やフェンダーとのクリアランスを確認
車によって、ある程度装着できる幅は決まっています。

タイヤのロードインデックス

タイヤの負荷能力は、ロードインデックス(LI)という指数でタイヤに示されています。
タイヤはサイズごとに支えられる重さ(負荷能力)が規格で定められていて、タイヤの負荷能力にも注意が必要。
ロードインデックスを守ることは大切です。
- ロードインデックス(LI)が純正(98)以下にならないこと!
- LIが不足すると、タイヤの負荷能力が落ち、事故のリスクが高まる
- 車検NGになる可能性もあるため要注意
ロードインデックスの値は、純正タイヤと同等以上にしなければいけません。
ロードインデックスは、タイヤによって異なりますので、装着するタイヤのデータを確認してください。。
⇒ ロードインデックス
215/65R16の参考装着車種

215/65R16は、ミニバンなどに採用されるタイヤサイズです。
例えば、トヨタのアルファードやヴェルファイア、日産のエルグランドなどが215/65R16を装着しています。
タイヤサイズは、型式・年式・グレードによって異なりますので、注意してください。
まとめ
ここでは、215/65R16のインチアップサイズを紹介しました。
215/65R16のタイヤ外径は685mmm
それぞれのサイズでタイヤ外径が近いのは以下のようなサイズです。
タイヤサイズ | タイヤ外径 | |
17インチ | 215/60R17 | 689mm |
18インチ | 235/50R18 | 692mm |
19インチ | 245/40R19 XL | 678mm |
インチアップは、ただサイズを大きくすればいいというわけではなく、決まりがあります。
車検の規定があり、車高を落としている場合は干渉の注意もあるため、慎重に行ってください。
タイヤ・ホイールの購入はネット通販が安いです!おすすめの購入先はこちら
Yahoo!ショッピング↓
ページ内の記載データは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
【参考文献】
国土交通省ウェブサイト:https://www.mlit.go.jp/link.html
株式会社ブリヂストン:https://www.bridgestone.co.jp/