愛車をインチアップでドレスアップしたいけれど「荷重指数が下がってしまうかも…」と心配になりますよね。
「車検に通らなくなったらどうしよう」という不安を抱く方も多いでしょう。
この記事では、インチアップ時に荷重指数を維持するための具体的な方法と失敗しないためのポイントを詳しく解説します。
正しい知識を身につけることで、安全性を損なうことなく理想的なインチアップが実現できます。
車検にも対応でき、長期間安心して愛車を楽しめるようになるので、ぜひ最後までお読みください。
荷重指数とは?基本を理解しよう

インチアップを安全に行うためには、まず荷重指数について正しく理解することが不可欠です。
「荷重指数って何?」「なぜそんなに重要なの?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。
ここでは、荷重指数の基本的な仕組みと重要性について、初心者の方にも分かりやすく解説します。
荷重指数の基本知識

荷重指数とは、タイヤが安全に支えられる最大重量を数値で表したものです。
タイヤのサイドウォールに「205/60R16 96H」のような表示があります。
この「91」の部分が荷重指数で、数値が大きいほどより重い荷重に耐えることができます。
例えば、荷重指数91は1本あたり615kgまで支えられることを意味します。
なぜ荷重指数が重要なのか

荷重指数はロードインデックスともいい、下がると以下のような問題が発生します。
- 車検に通らない:純正タイヤより荷重指数が低いと車検不適合
- 安全性の低下:タイヤの耐久性が下がり、バーストのリスクが増加
- 保険の問題:車検証と異なる仕様で事故が起きた場合、保険適用外の可能性
「見た目を良くしたいだけなのに、こんなに注意が必要なの?」と思われるかもしれませんが、安全性は最優先事項です。
インチアップ時に荷重指数を下げない具体的な方法

1. 純正タイヤの荷重指数を必ず確認する
まず、現在装着されているタイヤの荷重指数を確認しましょう。
確認方法は以下の通りです。
- タイヤサイドウォールの表示をチェック
- 車検証の記載内容と照合
- ディーラーや専門店で確認してもらう
この基準値を下回ると車検に通らないため、必ずメモしておきましょう。
2. タイヤ幅を広くして荷重分散を図る

インチアップ時にタイヤ幅を広くすることで、荷重指数の低下を防げます。
具体例:
- 純正:205/65R15 94H → 17インチアップ時:215/50R17 95V
- タイヤ幅を205mmから215mmに拡大することで同等以上の荷重指数95に。
タイヤ幅を広くすることで接地面積も増加し、グリップ力の向上も期待できます。
ただし、幅を広くしすぎると車体からはみ出してしまう可能性があるため、車両の仕様を確認しながら適切な範囲で選択しましょう。

3. 偏平率を下げすぎない

偏平率(タイヤの厚み)を下げすぎると荷重指数も低下しやすくなります。
適切な偏平率の目安
- 17インチ:45~55%
- 18インチ:40~50%
- 19インチ:35~45%
偏平率を極端に下げると乗り心地も悪化するため、見た目と実用性のバランスを考慮することが重要です。
「かっこよさも大事だけど、普段使いの快適さも捨てたくない」という方は、偏平率を下げすぎないよう注意しましょう。
4. 複数メーカーで荷重指数を比較する
同じサイズでも、メーカーによって荷重指数が異なる場合があります。
比較検討のポイント
- ブリヂストン、ヨコハマ、ダンロップなど複数社の製品を確認
- 価格だけでなく荷重指数も重視して選択
- タイヤ専門店で相談しながら最適な製品を選ぶ
同じ225/45R17でも、A社は荷重指数94、B社は荷重指数91といったケースがあります。
価格が安いからといって飛びつかず、必ず荷重指数を確認してから購入を決めることが失敗しないコツです。

外径を変えずにインチアップする計算方法

タイヤ外径の計算式
インチアップ時は、純正タイヤと同じ外径を維持することが重要です。
計算式: タイヤ外径 = ホイール径(インチ)× 25.4 + タイヤ幅(mm)× 偏平率 × 2 ÷ 100
実際の計算例
純正タイヤが205/65R15の場合
- 外径 = 15 × 25.4 + 205 × 65 × 2 ÷ 100 = 381 + 266.5 = 647.5mm
17インチにアップする場合の推奨サイズ:
- 215/50R17:外径 = 17 × 25.4 + 215 × 50 × 2 ÷ 100 = 431.8 + 215 = 646.8mm
外径の差は約1mm以内に収まり、理想的な組み合わせです。

車検対応のために注意すべきポイント

荷重指数以外の重要な要素
車検をクリアするためには、荷重指数以外にも以下の点に注意が必要です。
タイヤサイズの制限
- 純正サイズから大幅に変更しない
- フェンダーからのはみ出し禁止
- 車体への干渉回避
速度記号の確認
- 純正タイヤと同等以上の速度記号を選択
- 例:純正がV(240km/h)なら、V以上を選ぶ
「自分で計算したけど、本当に大丈夫かな…」という不安がある場合は、専門店で確認してもらいましょう。

失敗しないタイヤ選びの秘訣

メーカー適合表を活用する
各タイヤメーカーが提供している適合表は非常に有用です。
活用方法
- 車種別の推奨サイズを確認
- 荷重指数の対応表をチェック
- 複数メーカーの情報を比較検討
段階的なインチアップを検討

いきなり大径サイズにするのではなく、段階的にアップすることも一つの方法です。
段階的アップの例
- 純正16インチ → まず17インチ → 慣れたら18インチ
- 各段階で乗り心地や性能変化を確認
インチアップ前に以下の項目を必ず確認しましょう。
□ 純正タイヤの荷重指数を確認済み
□ 新しいタイヤの荷重指数が純正以上
□ タイヤ外径の差が3%以内
□ 車体との干渉がないことを確認
□ 専門店での適合性チェック完了

よくある質問(Q&A)

Q: 荷重指数が1つ下がるだけでも危険ですか?
A: はい、たとえ1つでも下がると車検に通りません。
荷重指数は安全性に直結する重要な数値なので、必ず純正以上を維持してください。
Q: 同じサイズでもメーカーによって荷重指数が違うことはありますか?
A: あります。タイヤの内部構造や材質により、同サイズでも荷重指数が異なる場合があります。
必ず購入前に確認しましょう。
Q: インチアップ後の空気圧はどう設定すればいいですか?
A: 基本的には車両指定の空気圧を基準とし、偏平率が下がった分を考慮して10~20kPa高めに設定することを推奨します。

まとめ:安全で満足のいくインチアップを実現しよう

インチアップ時の荷重指数維持は、決して難しいことではありません。
重要なポイントをおさらいすると
- 純正タイヤの荷重指数を必ず確認
- タイヤ幅を適切に選んで荷重分散
- 偏平率を下げすぎない
- 複数メーカーで比較検討
- 専門店での最終確認
これらのポイントを押さえることで、安全性を保ちながら理想的なインチアップが実現できます。
愛車をより魅力的にドレスアップして、安心してカーライフを楽しんでください。
「見た目も性能も妥協したくない」という方は、ぜひこの記事の内容を参考に、最適なタイヤ選びを行ってくださいね。



