ハブ径のサイズとホイールの適合を徹底解説!ハブリングの選び方

ハブ径とサイズの適合を徹底解説

「ホイールにハブリングは必要なの?」

そんな疑問を感じたことはありませんか?

ホイール選びで見落とされがちなのが「ハブ径」の存在です。

車の安全性・快適性に大きく関わるハブ径の適合を間違えると、走行中の振動や異音だけでなく、最悪の場合ホイールが装着できないことも。

この記事では、初心者でもわかりやすいように「ハブ径とは何か?」「ハブリングの選び方」を徹底解説。

ホイール選びで失敗しないためのチェックポイントを、実例とともに紹介します。

タップできる目次

ハブ径と重要性について

ハブ径

ハブ径とは、車のホイールを固定する中心の穴の直径(内径)を指します。

この部分が車体側のハブ(突起)とぴったり合っていなければ、ホイールが正しく固定されず、走行中の振動やガタつきの原因になります。

  • ホイールの脱落リスク
  • ナットやボルトへの過剰な負荷
  • 車体バランスの不安定化

といった重大なトラブルにもつながりかねません。

特に社外ホイールを検討している方は、見た目や価格だけで選ばず、ハブ径の適合を必ず確認しましょう。

ハブ径とは何か?

ハブ径(センターホール径)とは、車のホイールを取り付ける際の中心部分の穴のサイズ(直径)のことです。

  • 軽自動車:おおよそ54mm前後
  • コンパクトカー:60mm程度
  • セダンやSUV:67〜73mmが主流

一般的な測定方法としては、メジャーやノギスを使って自分で測定することも可能ですが、正確性を求めるならタイヤショップでの計測メーカー公表値の確認が確実です。

一般的な乗用車では、ハブ径は54mmから73mm程度が主流となっています。

車種やメーカーによるハブ径の違い

車のハブ

ハブ径はメーカーや車種によって異なります。

同じメーカー内でも、モデルやグレードによって違うことがあるため、油断は禁物です。

メーカー一般的なハブ径
トヨタ60.1mm
ホンダ64.0mm
日産66.1mm
マツダ59.1 / 67.1mm
BMW72.6mm
メルセデス66.6mm

「同じメーカーなら全部同じサイズかもしれない…」と思われがちですが、軽自動車から大型SUVまで、車の特性に応じて最適なハブ径が設定されています。

購入前には必ず車検証やメーカー資料を確認してください。

社外ホイールのハブ径はなぜ大きめ?

インセット

社外ホイールは多数の車種に適合させるため、ハブ径を大きめ(例:73mm)に設計しています。

これは「全車種に合わせるための汎用設計」であり、装着時はハブリングを使用して車両ごとに調整するのが基本です。

社外ホイールの特徴

  • 汎用性を重視して大きめ設計
  • ハブリングで車種ごとの微調整が必要
  • 多様なデザイン・価格帯が魅力

つまり、社外ホイールには“ハブリングありき”の構造が多いのです。

ハブリングの役割と使い方

ハブリングとは、車のハブとホイールの隙間を埋めて、正しい中心合わせを補助するパーツです。

これにより、以下のような問題を解決できます。

  • ホイールの振動・異音の解消
  • ナットの緩みや破損の防止
  • ボルト・ナットの負担軽減

例:車のハブ径60.1mm × 社外ホイールのハブ径73mm → 60.1→73mmのハブリングが必要

ハブリングは「アルミ製(耐久性重視)」「樹脂製(軽量・一時使用向け)」「ジュラルミン製」などのタイプがあります。

熱や腐食に弱くなるため、定期的な点検と交換も忘れずに。

ハブリングを使う利点

車のハブ径と社外ホイールのハブ径に差がある場合、ハブリングは隙間を埋める役割を果たします。

ハブリングを使用する最大の利点は、ホイールの中心出しが正確にできること。

純正ホイールは車のハブ径にぴったり合うよう設計されていますが、社外ホイールは汎用性を重視して大きめのハブ径で作られています。

ハブリングを装着することで、ホイールとハブの間に隙間がなくなり、走行中の振動や異音を防げます。

さらに重要なのは、ホイールボルトやナットへの負担軽減効果。

ハブリングなしでは、ボルトだけでホイールの重量を支えることになり、偏摩耗や緩みの原因となります。

適切なハブリング選択により、社外ホイールでも純正同様の安定した走行が実現できます。

ハブリング使用の注意点

ハブの高さ

ハブリングを使用する際は、正しい取り付け方法と定期的なメンテナンスが不可欠です。

まず取り付け時の注意点として、ハブリングのサイズ選択を間違えると「せっかく購入したのに装着できない…」という事態になりかねません。

車両のハブ径と社外ホイールの内径を正確に測定し、その差に対応するハブリングを選ぶことが重要です。

ハブの高さがある場合は、ホイールは装着できなかったり、ホイールキャップの取り付けができないこともありますので、事前に確認してください。

取り付け作業では、ハブリングの向きを確認し、正しい方向で装着し、ホイールナットを規定トルクで締め付けてください。

ハブリング選びで確認すべきポイント

ハブ

ハブリングを選ぶ際に最も重要なのは、「サイズの適合」です。

ハブリングには【ホイール側の内径】と【車両側のハブ径】の2つの数値が関係しています。

この2つのサイズをしっかり確認し、それに合ったハブリングを選びましょう。

ホイールのハブ部分の内径

ホイールのインセット

まず確認すべきなのが、社外ホイール側のセンターホール内径です。

多くの社外ホイールは汎用サイズとして73mm75mmなど大きめに設計されています。

これは多車種に対応するためであり、そのまま装着するとハブはピッタリ合いません。

ホイールのハブ径は、製品の裏側に刻印されている場合もありますが、不明な場合は購入先の製品仕様やメーカー公式サイトの適合表を確認すると確実です。

車両のハブ径

ハブ

次に確認するのが、車両側のハブ径(センター部分の突起の外径)です。

車種によって異なり、以下のような傾向があります。

  • 軽自動車:54mm前後(ダイハツ、スズキなどが代表的)
  • トヨタ:54mm、60mm
  • ホンダ:64mm
  • 日産:66mm
  • メルセデス:66.5mm、66.6mm
  • BMW:72.5mm、72.6mm など

これらはあくまで代表的なハブ径であり、同じメーカーでも車種や年式、グレードによって異なる場合があります。

正確なハブ径を把握するには、メーカー公式情報やホイールメーカーの適合表を確認するのが確実です。

取扱説明書に記載がない場合は、ショップに確認するか、ノギスでの計測も有効です。

例:ホイールのハブ内径が73mm、車のハブ径が60mmの場合 →「73mm-60mm」対応のハブリングが必要

「ホイールのハブ径 − 車両のハブ径」の組み合わせに合ったハブリングを選ぶことが、安全で快適な走行への第一歩です。

ハブ径だけでなく、以下の項目も必ずチェックしてください

項目内容
インセット(+○mm)ホイールのオフセット量。+値が大きいほど内側に寄る
PCD(ピッチ円直径)ボルト穴の中心同士を結んだ円の直径(例:100mm、114.3mm)
ボルト穴数4穴、5穴、6穴など。車種ごとに異なる
ナット座面テーパー/球面/平座などがあり、ホイールに合わせたナットが必要
リム幅・径タイヤとのマッチングに直結。見た目と乗り心地を左右

ホイールナットの選択も同様に重要な要素となります。

純正ナットと社外ホイールでは座面形状が異なることが多く、適合しないナットを使用すると締め付け不良や破損の原因となります。

ハブ部の錆対策

ハブ部の錆対策

ホイールの取り外し・取り付け時に気をつけたいのがハブ部の“錆”です。

錆は固着を招き、ホイール交換が困難になるほか、車体の安全性にも影響を及ぼします。

特に日本の高温多湿な環境では、塩分を含んだ空気や融雪剤の影響により錆の進行が加速されやすい状況です。

錆の主な原因

ハブの錆は主に湿気と塩分が原因で発生します。

  • 湿気や雨水の残留
  • 融雪剤や海沿いの塩分
  • 異なる金属の接触による「電食」

錆は時間の経過とともに進行し、接触面の微細な隙間にも浸透していきます。

特に塩分を含んだ水分が存在する環境では、電気化学的な腐食反応が加速され、固着がより強固になるでしょう。

対策方法

特に重要なのは、ホイール取り外し時のメンテナンスです。

  • 洗車後は必ず乾燥させる
  • ハブ面に防錆グリスを薄く塗る
  • 錆が出たらサンドペーパーやワイヤーブラシで除去し、再度防錆処理

ハブとホイールの接触面を清掃し、薄くグリスを塗布することで錆の発生を大幅に抑制できます。

錆除去の具体的な手順は以下の通りです。

  • 粗目のサンドペーパー(240番程度)で表面の錆を削り取る
  • 細目のサンドペーパー(400番程度)で表面を滑らかに仕上げる
  • パーツクリーナーで金属粉や汚れを完全に除去する
  • 防錆スプレーを薄く塗布して再発を防止する

「錆がひどくて自分では対処できないかもしれない…」と感じた場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q&A

ハブ径やハブリングの疑問を解決せずにホイール選びを進めてしまうと、購入後に装着できない、走行中の安全性に問題が生じるといったトラブルに発展する可能性があります。

Q:ハブ径が合わないホイールは装着できる?

A:ホイールのハブ径が車両側より小さい場合は装着できません。

ホイールのセンターホール(ハブ径)が車のハブ径よりも小さい場合、物理的に装着することができません。
この場合は、そのホイールを使用すること自体が不可能です。

一方で、ホイールのハブ径が車のハブ径よりも大きい場合は、装着自体は可能です。

しかし、この場合はホイールとハブの間に隙間ができてしまうため、「ピッタリフィット」にはなりません。

Q:ハブリングなしでもホイールは装着できる?

A:はい、ハブリングがなくてもホイールの装着は可能です。

実際、スタッドレスタイヤ用のホイールではハブリングを使用しないケースも多く見られます。
これは冬季の使用が中心で、高速走行や長距離運転が少ないことが多いためです。

走行時の安定性を重視したい場合には、ハブリングの装着が安心・安全な選択です。

まとめ|ハブ径を理解すればホイール選びで迷わない

車のハブ

ホイール交換は愛車の見た目や走行性能を大きく変えるチャンスですが、ハブ径や適合サイズの確認を怠ると、思わぬトラブルを招きかねません。

  • ハブ径の確認とハブリングの活用
  • PCDやインセットの正確なチェック
  • ナットの形状にも注意

こうした基本を押さえておけば、初心者でも失敗せずにホイール選びができます。

自分の車にぴったりのホイールを見つけて、安心・快適なドライブを楽しみましょう!

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この記事を書いた人

自動車業界で10年のキャリアを積んだ後、自動車関連のWEBライターとして活動しています。特にスポーツカーが好きで、多岐にわたるモデルを経験してきました。これまでに1500本以上の記事を執筆し、専門知識をもとに読者に有益な情報を提供しています。タイヤ・ホイールの選び方から購入方法まで、実践的なアドバイスをお届けします。

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