「195/65R15のインチアップサイズはどうすればいいの?」
195/65R15をインチアップする時のタイヤサイズを紹介します。
車業界で10年働いた経験をもとに、16インチ〜19インチへインチアップする時の疑問に答えます。
195/65R15のタイヤをインチアップする時の参考にしてください。
195/65R15のインチアップ

インチアップは、タイヤの外径を変えずに偏平率を下げ、リム径を大きくすることを言います。
ホイールサイズを大きくすることで、車の見た目が変わり、車をかっこよく見せることが可能。
16インチでは乗り心地を大きく損なわずにスポーティな印象を加えられます。
一方、17インチ以上では扁平率が低くなり、段差での衝撃を受けやすくなるため、乗り心地への影響が出やすいです。
さらに、18インチでは重量増加による燃費の悪化や、ハンドリングの変化も考慮してください。
195/65R15の基本情報

195/65R15 91Hは以下のようなタイヤの数値です。
- タイヤ幅:195mm
- 扁平率:65
- タイヤの内径:15インチ
- タイヤ外径:634mm
- LI(ロードインデックス):91
- 速度記号:H
※タイヤ外径、ロードインデックスは、メーカー・商品によっても異なるのであくまで目安の数値です。
【195/65R15のタイヤ外径の計算例】
195mm(タイヤの断面幅)×0.65(偏平率)×2+15(リム径)×25.4(インチ)=634.5mm
インチアップ時には、純正のタイヤ外径に近づける必要があり、基本的には、同等か少し小さくします。
タイヤ外径が大きいとスピードメータ表示が実測よりも遅く表示され、危険です。
正確な数値は、装着するタイヤのタイヤ外径を確認してください。
インチアップしたタイヤが純正のLI(ロードインデックス)を下回らないかどうかも確認してください。
195/65R15の純正採用車種

195/65R15は、トヨタ・プリウス50系、カローラスポーツ、ホンダ・ステップワゴンRK系、日産・セレナC27、シルフィなど、多くのミドルクラスセダンやミニバンに採用されています。
純正ホイールのリム幅は6J~6.5Jが多く、PCDは車種によって異なります。
195/65R15を16インチにする時のサイズ

195/65R15を16インチにする場合は、205/55R16がいいです。
195/65R15のタイヤサイズを16インチにインチアップする際、適切なタイヤサイズとロードインデックス(LI)を選ぶことが重要です。
16インチのタイヤ外径
インチアップによって走行性能を向上させつつ、安全性を確保するためには、タイヤ外径を大きく変えず、純正タイヤと同等以上の耐荷重性能を持つタイヤを選択する必要があります。
15インチとのタイヤ外径比較は以下のようになります。
- 195/65R15:634mm
- 195/55R16:620mm
- 205/55R16:631mm
- 215/55R16:632mm
【205/55R16のタイヤ外径の計算例】
205mm(タイヤの断面幅)×0.55(偏平率)×2+16(リム径)×25.4(インチ)=631.9mm
195/65R15をインチアップする時のタイヤ外径は、205/55R16が一番近いです。
16インチのロードインデックス
195/65R15 91Hのロードインデックスは、91です。
- ロードインデックス91以上を選ぶ必要があります
195/65R15の標準ロードインデックス(91または89)と同等以上を確保することで、車両の安全性を維持でききます。
特に195/55R16(87)は荷重不足の可能性があるため、注意が必要です。
205/55R16のLI(ロードインデックス):91
適切なインチアップサイズ
195/65R15の外径は約634mmであるため、16インチの適正サイズとして以下が挙げられます。
- 205/55R16(外径:約631mm)
- ロードインデックス:91V/H(615kg/本)
- おすすめポイント:純正に近い外径で、安定性と乗り心地のバランスが良い
- 195/55R16(外径:約620mm)
- ロードインデックス:87V/H(545kg/本)
- 注意点:外径がやや小さく、ロードインデックスが低くなるため、重量のある車両には不向き
- 215/55R16(外径:約632mm)
- ロードインデックス:93V/H(650kg/本)
- おすすめポイント:耐荷重性能が向上し、スポーティな印象が強まる
195/65R15を16インチにインチアップする場合、205/55R16(91V/H)が最も適切なサイズ。
外径が純正とほぼ同じで、ロードインデックスも確保できるため、安全性と快適性を両立できます。
195/65R15を17インチにする時のサイズ

195/65R15のタイヤサイズを17インチにインチアップする場合、外径の変化を最小限に抑えつつ、適切なロードインデックスを確保することが重要。
インチアップによって見た目のスポーティさが向上し、ハンドリング性能も向上しますが、乗り心地への影響も考慮する必要があります。
17インチのタイヤ外径
195/65R15の外径は約634mmとなるため、17インチへのインチアップ時には、これに近い外径のタイヤサイズを選ぶことでスピードメーターの誤差を最小限に抑えることができます。
インチアップする時はタイヤの外径を合わせる必要があります。
- 195/65R15:634mm
- 205/50R17:636mm
- 215/45R17:625mm
- 215/50R17:646mm
17インチのロードインデックス
215/45R17の標準的なタイヤのLI(ロードインデックス)は87で、純正値を下回ってしまいます。
ロードインデックスは91以上を確保
195/65R15の標準ロードインデックス(91または89)と同等以上の数値を選択することが求められます。
205/45R17(88)は一部車種で耐荷重不足の可能性があるため、215/45R17(91)以上が推奨。
215/45R17 91W XLというタイヤもあり、正しい空気圧設定にすることで、負荷能力を上げることができます。
適切なインチアップサイズ
- 205/45R17(外径:約616mm)
- 純正よりも若干外径が小さくなるが、バランスの取れたインチアップサイズとなる。
- ロードインデックス:88V(560kg/本) → 一部車種では荷重不足の可能性がある。
- スポーティな見た目と軽快なハンドリングが特徴。
- 215/45R17(外径:約625mm)
- 純正に近い外径であり、見た目の迫力と実用性を両立できる。
- ロードインデックス:91V(615kg/本) → 純正の91と同等の耐荷重を確保可能。
- 走行安定性が向上するが、燃費が若干悪化する可能性がある。
- 225/45R17(外径:約634mm)
- 純正とほぼ同じ外径となり、スピードメーターの誤差が少ない。
- ロードインデックス:94V(670kg/本) → 純正よりも耐荷重が向上する。
- ワイドタイヤになるため、グリップ性能が向上するが、燃費や乗り心地への影響が大きくなる可能性がある。
195/65R15を17インチにインチアップする際、215/45R17(91V/H)が最もバランスの良い選択です。
外径が純正に近く、ロードインデックスも確保できるため、安全性とデザイン性の両立が可能です。
195/65R15を18インチにする時のサイズ

195/65R15を18インチにする場合の例です。
インチアップするときには、タイヤ外径を合わせる必要があります。
- 195/65R15:634mm
- 225/40R18:637mm
【225/40R18のタイヤ外径の計算例】
225mm(タイヤの断面幅)×0.4(偏平率)×2+18(リム径)×25.4(インチ)=637.2mm
サイズ変更による外径の差はわずか3mmで、ほぼ同等です。
しかし、225/40R18の標準ロードインデックス(LI)は88となり、多くの車の純正規格を下回ることがあります。
これを解決するためには、LIが92Yの「225/40R18 XL」タイヤを選ぶことが推奨されます。
XL指定のタイヤは、適切な空気圧を用いることで負荷能力を高めることが可能。
タイヤの空気圧設定は、購入するタイヤの仕様に基づいて確認し、調整してください。
195/65R15を19インチにする時のサイズ

195/65R15を19インチにする場合のタイヤ外径例です。
- 195/65R15:634mm
- 225/35R19:640mm
- 235/35R19:647mm
【225/35R19のタイヤ外径の計算例】
225mm(タイヤの断面幅)×0.35(偏平率)×2+19(リム径)×25.4(インチ)=640.1mm
タイヤ外径が近いのは225/35R19ですが、純正の外径よりも少し大きくなります。
225/35R19 88W XLで純正の91を下回ってしまいます。
235/35R19 91 XLもありますが、外径が大きくなりすぎるため厳しいと思います。
※記載の数値はタイヤによって異なりますので、あくまで参考値です。装着はあくまで自己責任でお願いいたします。
195/65R15をインチアップする時の注意点

195/65R15をインチアップをする時は、いくつかの注意点があります。
- タイヤの外径
- タイヤの幅
- タイヤのロードインデックス
ここでは3つの注意点を紹介します。
タイヤの外径

タイヤの外径は、純正とほぼ同じものを選択します。
タイヤの外径が変わってしまうと、スピードメーターの誤差が起こり、車検も通らなくなります。
また、タイヤ外径を大きくしてしまうと、タイヤが車体へ接触する可能性が高くなります。
タイヤの断面幅と偏平率を掛け合わせることでサイドウォールの高さを求め、それを2倍してリムの直径(内径)を加えると、タイヤ全体の外径が求められます。(1インチは25.4ミリメートルに相当)
計算式: タイヤの外径 = (タイヤの断面幅 × 偏平率) × 2 + タイヤの内径(リム径)
タイヤの幅

タイヤ幅が広すぎると、車体との接触やはみ出しやすくなります。
はみ出すと車検が通りません。
車高を落としていると、干渉の危険もあります。
車によって、ある程度装着できる幅は決まっています。

タイヤのロードインデックス

タイヤの負荷能力は、ロードインデックス(LI)という指数でタイヤに示されています。
タイヤはサイズごとに支えられる重さ(負荷能力)が規格で定められ、ロードインデックス値は、純正タイヤと同等以上にしなければいけません。
インチアップ時には、タイヤの負荷能力にも注意してください。
ロードインデックスは、タイヤによって異なりますので、装着するタイヤのデータを確認してください。。
まとめ

ここでは、195/65R15のインチアップサイズを紹介しました。
195/65R15のタイヤ外径は634mm
それぞれのサイズでタイヤ外径が近いのは以下のようなサイズです。
タイヤサイズ | タイヤ外径 | |
16インチ | 205/55R16 | 631mm |
17インチ | 215/45R17 91 XL | 625mm |
18インチ | 225/40R18 91 XL | 637mm |
インチアップは、ただサイズを大きくすればいいというわけではなく、決まりがあります。
車検の規定があるので、守らないと交通違反になってしまいますので、十分に注意して行ってください。
また、車高を落としている場合は干渉の注意もあるので、慎重に行ってください。
記載のデータは、サイズ変更時の参考値であり 車検の適応を保障するものではありません。
※記載のタイヤ外径は計算上のデータです。
【参考文献】
日本自動車タイヤ協会 JTMA: https://www.jatma.or.jp/safety_technology/tyre_standards.html
JAF: https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-accident/subcategory-rule/faq217