「新型アトレーをインチアップしたいけど、どのサイズなら現実的?」
こう悩む人が多いのは、アトレー(S700系)が軽バン(貨物)扱いで、純正がLT(ライトトラック)タイヤになっているからです。
外径が近いサイズを選んだだけでは、以下の失敗が起きやすいのが落とし穴。
- 耐荷重(LI)が足りない
- 規格(LT/商用)を満たせない
- はみ出しや干渉で詰む
この記事では、6代目アトレー(2021年〜)を対象に、外径+LT/LI(耐荷重)+干渉/はみ出しの順で整理します。
アトレー(6代目 S700系)について
アトレーは、ダイハツの軽バンです。
<アトレーの型式>
- 初代(1981年-1986年)
- 2代目(1986年-1994年)
- 3代目(1994年-1998年)
- 4代目(1999年-2005年)
- 5代目 S320G/S330G/S321G/S331G型(2005年-2021年)
- 6代目 S700V/S700W/S710V/S710W型(2021年-)
この記事で扱うのは、現行の6代目(2021年〜)になります。
- 型式:S700V / S700W / S710V / S710W(年式・仕様で表記差あり)
- グレード:RS / X / デッキバン
- 駆動:FF / 4WD
アトレーの電気自動車(e-アトレー RS)はこちら

まずは純正タイヤ・ホイールサイズを確認(ここがスタートライン)

インチアップの判断は、最初にここを押さえないとズレます。
純正タイヤサイズ(新型アトレー)
- 145/80R12 80/78N LT
- 従来表記:145R12 6PR(表示方式の違いで、意味は近い)
ポイント:アトレーは“バン扱い”なので、一般的な乗用の145/80R12とは前提が違います。
LT表記(または商用系表記)があるタイヤが純正です。
純正ホイール規格(12インチ車)
- ホイール:12×4J
- 穴数:4穴
- PCD:100
- インセット:+40
アトレーのホイールナットサイズ(買い間違いが多い)

社外ホイールにすると、ナットが合わずにトラブルになることがあります。
- ナットサイズ:M12×P1.5
- 六角:21HEX(21mm)
- 個数:16個(1台分)

アトレーのインチアップが難しい理由|“外径”だけで決めると失敗する
アトレーは純正がLTタイヤなので、インチアップでつまずきやすいです。
理由1:耐荷重(LI)が足りなくなりやすい
見た目優先で乗用タイヤに変えると、荷物を積む前提の耐荷重条件を満たせないことがあります。
これが車検・安全性で一番の落とし穴です。

理由2:外径がズレると車検・メーター誤差が出る

外径が大きく変わると、速度表示がズレます。
ズレが大きいと危険なだけでなく、車検でも不利になります。
車検に必要な「外径±3%」の考え方
一般的に、タイヤ外径は純正から大きく外さないのが基本です。
145/80R12(純正)の外径は、計算上約537mmが目安。
ここから±3%以内に収める意識で候補を見ます。
(※ただしアトレーは外径だけでなく、LT/LIが最優先です)

理由3:干渉・はみ出しが起きやすい
幅・インセット・タイヤ形状で、「入ると思ったのに当たる」「車検でアウト」が起こりやすいです。
特にフロントのクリアランスが狭く注意が必要です。
はみ出しは以下の記事を参考にしてください。

13インチの候補|“外径だけなら近い”が、現実的には選ばれにくい
純正から1インチアップが13インチです。外径だけ見るなら候補はあります。
13インチ候補(外径目安)
外径だけで“近さ”を比較すると、13インチは次の組み合わせが候補になります。
ただしここは 「外径が近い=装着OK」ではない ので、あくまで入口として見てください。
- 155/65R13:外径 約532mm
- 145/80R12(純正):外径 約537mm
外径差は小さいので、計算上は成立しやすいです。
ただし問題はここから。
13インチが難しい理由(アトレーはここで詰みやすい)
アトレーはLT(貨物)前提なので、13インチにするとLT規格や必要LIを満たす銘柄が見つからないケースが出やすいです。
つまり、「外径は合うのに、耐荷重でNG」が起きやすい=現実的に選ばれにくいという整理になります。
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14インチの候補|見た目は出るが“条件が増える”

14インチは足元の印象が一気に変わります。
一方で、扁平が下がり、タイヤ幅も増えやすいので干渉・はみ出しの条件が増えます。
14インチ候補(外径目安)
14インチは候補が増えますが、外径が近いサイズでも幅・干渉・はみ出しの条件が絡みます。
ここではまず“外径目安”として並べ、次の章でLT/LIの前提に落とし込みます。
- 155/55R14:外径 約526mm(やや小さめ)
- 165/55R14:外径 約537mm(純正に近い)
- 145/80R12(純正):外径 約537mm
外径だけ見るなら、165/55R14が合わせやすい候補です。
ただし、ここでもアトレーは外径より先にLT/LIが重要になります。
ここが重要:アトレーは「LTタイヤ」問題でつまずきやすい
アトレーのインチアップで一番つまずきやすいのが、サイズではなく“タイヤの規格(LT/商用)”です。
外径が近いタイヤを選んでも、耐荷重が足りなければ車検・安全面でNGになりやすいため、まずは「純正がどんなタイヤなのか」を確認するのが最短ルートです。
LT(ライトトラック)とは?

LTは、荷物を積む車を想定した規格で、同じサイズでも耐荷重の前提が乗用タイヤと違います。
アトレーは軽バン(貨物)なので、純正がLTのことが多い=インチアップでも耐荷重を軽く見ない方がいいという話です。

まずここを見る(重要)
今履いているタイヤ側面に、次の表記がないか確認してください。
- LT
- C(コマーシャル)
- PR(6PR/8PRなど)
- ロードインデックスが2つ並ぶ(例:80/78)
アトレーの場合、純正が145/80R12 80/78N LTなので、この前提を外すと車検・安全面で不利になりやすいです。

14インチで“LT規格”を狙うなら:現実的な選択肢
アトレーは「乗用タイヤでのインチアップ」が難しい一方で、LT(商用)規格の14インチなら選択肢が出ることがあります。
14インチのLTタイヤ例
- YOKOHAMA PARADA PA03 165/55R14C 95/93N
商用(C)表記でLIも確保されているため、LT規格としては候補になりやすいです。
ただし注意点があります。
注意:車検適合を“保証”するものではない

「LT規格の14インチがある=そのまま車検OK」とは限りません。
車検は耐荷重だけでなく、はみ出し・干渉・見た目の収まりまで含めて判断されます。
同じ165/55R14Cでも、ホイールの形状やオフセット次第で結果が変わるので、“候補にはなるが確定ではない”という前提で選ぶのが安全です。
- タイヤ/ホイールの出方(はみ出し)
- フロントのクリアランス(内側干渉)
- ホイール形状(突出の有無)
- 個体差、車高、積載状態
これらで結果が変わります。
また、新型アトレーはフロントがギリギリになりやすいため、165幅は「当たる・はみ出す」可能性がゼロではありません。

干渉・はみ出しで失敗しないチェックポイント

インチアップは「外径が合っている」だけでは成功しません。
アトレーは特にフロントがタイトなので、幅・オフセット・タイヤ形状(角張り方)で当たりやすさが変わります。
買う前に “当たりやすい場所(フロント内側/バンプ時/全切り時)” を想定しておくと、無駄な出費を避けられます。
1)幅が増えるほど干渉しやすい
同じ外径でも、幅が増えると
- ハンドル全切りで当たる
- インナー(樹脂カバー)に擦る
- バンプ時に干渉
が起きやすくなります。特に14インチで太くしたい人は注意です。

2)インセット(オフセット)で“出方”が決まる
ホイールのインセットがズレると、はみ出し(車検)や干渉が一気に現実になります。
同じ14インチでも「ホイール次第で別物」です。
目安としては、純正に近い出方(インセット・リム幅)から外さないのが安全。
「ツライチ狙い」で外に出すほど、車検と干渉リスクが上がります。

3)ナットの座面が合わないと危険
社外ホイールは、ナットの座面が違うことがあります。
- テーパー
- 球面
合わないナットは緩み・破損リスクがあるので、ここは必ず確認してください。
基本的には座面はテーパー形状で、サイズはM12×1.5(21)です。

まとめ|新型アトレーのインチアップは「外径+LT/LI+干渉」で決まる
新型アトレー(S700系)は、純正が145/80R12 80/78N LTで、インチアップは外径だけで決めると失敗しやすい車種です。
- 外径は純正に近づけるのが基本(目安:約537mm)
- 13インチは外径上は成立しやすいが、LT/耐荷重条件で現実的に難しいことが多い
- 14インチは見た目が出る反面、干渉・はみ出しの条件が増える
- もし狙うなら、LT/商用(C)規格の14インチ(例:165/55R14C)を軸に検討
- 最後に、オフセット(出方)とナット座面で失敗を防ぐ
安全性と車検を両立したいなら、いちばん大事なのは「純正以上の耐荷重を満たす“LT/商用タイヤ”を前提にサイズを考えること」です。
タイヤ・ホイール選びの参考になればと思います。


